北朝鮮による拉致被害者家族会の前代表、飯塚繁雄さんが亡くなったことを受け、岸田首相は18日、「心から申し訳ない思いでいっぱいだ。拉致問題は一刻の猶予も許されない」と語った。
東京都内で記者団の取材に応じた岸田首相は、「飯塚さんのご冥福をお祈りし、ご遺族の皆様にお悔やみを申し上げる」と述べた。その上で、「14年間にわたって家族会の代表をつとめてこられた。私も首相就任直後、直接お会いして話を聞かせていただいた。絶対にあきらめないという強い思いを語っておられたのが印象的だった」と述べた。
さらに、「飯塚さんが妹の田口八重子さんに再会することができずになくなったこと、心から申し訳ない思いでいっぱいだ」と語った。そして、「家族会の皆さんの高齢化が進む中、拉致問題は一刻の猶予も許されないという現実を強く感じる。あらゆるチャンスを逃さないという思いを改めて心に刻みながら、この問題に取り組んでいきたい」と強調した。
飯塚さんは、故・横田滋さんの後、拉致被害者家族会の代表を14年間に渡って務め、先週、退任していた。
