寒い時期に入り、火災が増えている。札幌市の発生件数は、6年ぶりの増加傾向に。
冬本番を迎え、暖房器具を使う機会が増える。あなたの命と財産を火災から守るために注意すべきこととは?

減少傾向から一転…火災件数や死者が増加

2015年から減少傾向が続いていた札幌市の火災件数だが、2021年は11月30日時点で358件。2020年の同じ時期と比べ15件増えていて、このままいくと6年ぶりに増加することが見込まれている。

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また、死者の数も19人と2020年に比べ7人増加。これからの季節は特に注意が必要だ。

札幌市消防局 予防部 合田仁さん:
ストーブを使い始める人が多く、ストーブによる火災が増えていく

暖房器具が原因の火災は、10月から4月にかけて増加する。暖房器具を使う上で注意しなければいけないことは…

注意その1:「置いてはいけない」

ストーブの近くで洗濯物を乾かすことはあるだろうか?
こちらの実験映像では、ストーブの上に干していたタオルが落下。気付かずにいると煙が出始め、やがて火が出る。

製品評価技術基盤機構 下川知樹 北海道支所長:
近くに置いていた可燃物が接触し着火して火事になることが多い。洗濯物などの衣類・雑誌・新聞など、ストーブの近くに可燃物を置かない

注意その2:「ストーブの下にも…」

暖房器具の周りの環境も重要だ。
こちらの実験映像では、灯油ストーブの下に“ほこり”がたまっている。そのまま使っていると、ストーブの中に大きな炎が。

製品評価技術基盤機構 下川知樹 北海道支所長:
周りに“ほこり”があるとストーブ内部に吸い込まれ、異常燃焼を起こす可能性がある。“ほこり”がある場合はきちんと清掃することが重要

注意その3:「コロナ禍の危険」

世界的にオミクロン株が広がる兆しを見せる中、基本的な感染対策の徹底が求められている。
こちらの実験映像、飲食をする前に手をアルコール消毒しようとするが…

消毒液を使った場所に問題があった。

製品評価技術基盤機構 下川知樹 北海道支所長:
アルコールは可燃性の液体。ストーブなど高温の近くで使うと、アルコールに引火する恐れがある

冬本番を迎え、厳しい寒さが続くこれからの季節。命と財産を守るため、暖房器具を使用する際は十分注意をしてほしい。

暖房器具で北国ならではの注意点もある。ストーブの「給排気筒」が外にあるタイプだ。

給排気筒が「雪」で覆われてしまうと、異常燃焼し出火する危険性もある。
どのような状態になっているか改めて確認し、安全に暖房器具を使おう。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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