「シウマイ」や「シウマイ弁当」の製造販売で知られる1908年創業の老舗企業“崎陽軒”。

そんな崎陽軒が11月23日、同社としては初となる餃子の新商品「ギヨウザ」を、通信販売と一部店舗限定で販売を開始した。

冷凍タイプで、「シウマイ」で培ったノウハウを生かしてつくった、国産の豚肉とオホーツク海産の干帆立貝柱の旨みが詰まった、一口サイズで食べやすい崎陽軒ならではの「ギヨウザ」だという。

崎陽軒の「ギヨウザ」の中身(提供:崎陽軒)
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価格は15個入り620円(税込)で、通信販売と一部店舗(崎陽軒本店ショップ、綱島店、環2下永谷店、環2市沢店、プチミュージアムショップ、戸塚ぐみざわ店、立場店、逗子銀座通り店、座間相模が丘店、荻窪駅北口店、八柱店、川口駅西口店、西武所沢S.C.店)での販売となる。

食べ方は、「焼き」「蒸し」「スープ」の3パターンで提案。「お客様のお好みやその時の気分に合わせて、食べ方を選んで調理していただけます。焼いてパリッと、蒸してモチッと、スープに入れてツルッと。様々な食感と味わいをお楽しみください」としている。

「焼き」「蒸し」「スープ」を提案(提供:崎陽軒)

崎陽軒と言えばやはり、1928年の発売以来、変わらないレシピで作っている「シウマイ」が有名だ。

このタイミングで餃子の販売に乗り出したのは、なぜなのか? また、「ギョーザ」ではなく商品の表記を「ギヨウザ」としたことには、どのような理由があるのか?

崎陽軒の担当者に話を聞いた。

餃子の販売に乗り出した理由

――創業から今に至るまで、餃子を販売したことはなかった?

「崎陽軒中華食堂」などのレストランでは提供しておりますが、物販(通信販売や店舗販売)では初となります。


――このタイミングで餃子の販売に乗り出した理由は?

世界には、崎陽軒のシウマイと同じルーツを持つ、小麦の皮で肉などの具材を包んだ“ダンプリング”が数多く存在します。

崎陽軒では、世界のダンプリング文化と横浜のおいしさを融合させ、この度の「ギヨウザ」の発売に至りました。今後も、「ギヨウザ」だけでなく、世界のダンプリングを皆さまにお届けしていく予定です。

焼きギヨウザ(提供:崎陽軒)

「シウマイ」になぞって「ギヨウザ」

――商品名を「ギョーザ(餃子)」ではなく、「ギヨウザ」とした理由は?

「シウマイ」になぞり、「ギョーザ」の小さい「ョ」と伸ばし棒の「ー」は使っておりません。


――「シウマイ」になぞり、とはどういうこと?

崎陽軒の初代社長・野並茂吉が、栃木県鹿沼市出身で栃木なまりがありました。野並茂吉の「シューマイ」の発音が栃木なまりで「シーマイ」となり、中国語の発音に近いことから商品名が「シウマイ」となりました。

崎陽軒の「シウマイ」は商品名として広くお客様にご認識いただいているため、「シウマイ」のような商品に育ってほしいという願いを込めて、「シウマイ」になぞって、商品名をギョーザではなく「ギヨウザ」としました。また、包装紙などに記載する文字体も「シウマイ」に合わせています。

崎陽軒「昔ながらのシウマイ」のパッケージ(提供:崎陽軒)
崎陽軒「ギヨウザ」のパッケージ(提供:崎陽軒)

崎陽軒らしさを出すことに苦労

――「ギヨウザ」でこだわった点は?

崎陽軒がギヨウザを発売するにあたり、「崎陽軒のギヨウザ」に崎陽軒らしさを出すという点に特に苦労しました。

具体的には「昔ながらのシウマイ」のノウハウを取り入れながら、どのような食べ方でもおいしく召し上がっていただける商品を作ろうと試行錯誤しました。野菜を多く使っており、その素材を生かした旨み成分の組み立てや食感のバランスに苦労しました。


――シウマイ製造のノウハウは、ギヨウザにどのように生かされている?

昔ながらのシウマイ同様、国産豚肉と干帆立貝柱の旨みを生かし、ギヨウザならではの野菜の甘みや水分をうまく調和させています。


――焼き、蒸し、スープという3つの食べ方を提案。3つの食べ方に合うように、どのような工夫をしている?

日本では焼きギヨウザが主流ではありますが、食卓での様々なシーンにギヨウザを合わせていただきたいという思いから、様々な調理法にも合うよう素材の旨みが感じられる作りにしました。

スープギヨウザ(提供:崎陽軒)

通信販売と一部店舗で、すでに販売が開始されている崎陽軒の「ギヨウザ」。シウマイで培ったノウハウが生かされているということだが、今後、シウマイと並ぶ崎陽軒の看板商品となるのか、今後にも注目していきたい。