いま、米粉を使ったスイーツが増えている。かつては小麦アレルギーの人向けのイメージがあったが、積極的に取り入れる店が増えている。そのワケとは?

スイーツ専門店の前にできた行列。お目当ての品は?

来店客:
米粉を使ったおいしいカヌレです

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来店客:
1回食べるとすごくおいしくて、また食べたくなる

飲食店を間借りして日曜日限定で営業する、札幌市中央区の「MONO Sunday Pop up Store.in六花」。北海道産の米粉で作られたカヌレの専門店だ。

使っている米粉は北海道東川町産の「ななつぼし」を、カヌレのために製粉したもの。

行列ができる店の看板商品「米粉スイーツ」

開発した齋藤智博さんは…

MONO・齋藤智博さん:
町の名産品を使った菓子を作りたいと思い開発しました。甘みがしっかりあって、焼き菓子にしてもコメの風味を感じられると思います

齋藤さんは米粉のカヌレを全国に広めようと2021年8月からクラウドファンディングを始め、目標の5倍近い約140万円を集めた。

MONO・齋藤智博さん:
米粉イコールおいしくないという、ネガティブなイメージを払拭していけたらいいなと思います

北海道産の米粉を使った真っ白なマカロン。クリームにも北海道産の野菜や果物を使用している。開発したのは2020年に北海道ニセコ町に本社を移転した、お茶の専門店ルピシアだ。

ニセコの真っ白な雪を表現したいと試行錯誤を続けた。最初は小麦粉を使っていたが…

雪のような白さを「米粉」で実現

ルピシア商品企画部・中下由香さん:
どうしても焦げ色が入ってしまうところがなかなか解決できなかった。米粉を使ってパティシエが焼いたら、『真っ白な生地が焼けた』と

米粉は小麦アレルギーの人向けの食材として需要が高まってきたが、いま注目を集めている理由はそれだけではない。

SYOKUSAN商品開発部・ゴリャノバ・イリーナさん
コメの消費量をどうやって増やすかということで米粉を使った

低迷する「コメ」の消費量…

コメの消費量は年々減少している。さらにコロナ禍で外食の機会が減り、コメ余りが深刻化している。

こうした中、コメ卸業の会社が2021年3月、札幌市中央区にオープンしたのが米粉のバウムクーヘン専門店「ringring」だ。

SYOKUSAN商品開発部・ゴリャノバ・イリーナさん:
自社工場で精米したコメをすぐに米粉にしているので新鮮です。丁寧に製粉することで、品質の高い米粉を作っています

米粉の用途はスイーツ以外にも。

「調理」にも使える米粉

SYOKUSAN商品開発部・ゴリャノバ・イリーナさん:
油の吸収率が低いので、天ぷらもカラッと揚がります。ホワイトソースやシチューなどの、とろみづけにも使えます

小麦粉の値上がりもあり、米粉は今後ますます注目されるかもしれない。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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