名古屋を代表する和の鉄人直伝…一人前200円以下の絶品かき揚げ丼

コロナ禍でおうちご飯が増え、手軽に簡単に作れる料理のニーズが高まっている。名古屋を代表する和食の料理人に、家庭の身近な食材を使って簡単においしい丼ぶりを作ってもらった。
すぐに使えるテクニックが満載だ。

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「名古屋マリオットアソシアホテル」にある「日本料理 京都 つる家」。この店の渡邊貴之料理長は、エリザベス女王など、世界各国の賓客を迎え入れたミシュランガイド「3つ星」を獲得したこともある本店で修業。極上のだしを駆使し、素材の味を生かした一皿を作り続ける名古屋を代表する和の鉄人だ。

渡邊料理長に、簡単に1人前を200円以下で作ることができる「もやしのかき揚げ丼」を教えてもらった。 “脇役”のイメージが強いもやしが、一流料理人の手によって“主役”になる。

渡邊料理長がまず選んだのが、冷凍のシーフードミックス。

渡邊貴之料理長:
もやしは魚介と相性がいいので、タイとかシャケとかでも大丈夫です。魚介のうま味とよく合います

もやしと相性がいいという魚介類は、シーフードミックスでまかなう。野菜はアスパラガス。そして市販の出汁を使う。

渡邊貴之料理長:
今回のポイントは、お出汁と調味料を合わせるという事が非常に重要になってきます

揚げた時に“しなしな”にならないように…もやしは水にさらしシャキシャキ食感に

簡単で美味しい「もやしのかき揚げ丼」。水分量が多く、天ぷらには不向きとも思われる“もやし”をどのように調理するのか。
まずは、下準備から。

もやしは、揚げた時に水分が抜けて“しなしな”にならないよう、水に約10分つけてからざく切りに。

アスパラガスはピーラーで皮を剥き、火が通りやすいように1センチ幅で斜めにカット。

冷凍のシーフードミックスは、電子レンジ(500W)で30秒加熱し解凍する。

味の決め手のタレのポイントは、出汁と調味料の量。「つる家」秘伝のダシの黄金配合は、出汁が2、酒が2、みりんが2、醤油が1。

衣は市販の天ぷら粉に米粉を加え…もやしのシャキシャキ感を残しサクッと揚げるプロの技

続いて衣作り。市販の天ぷら粉50グラムに米粉50グラム、そして水100ccを混ぜ合わせる。

渡邊貴之料理長:
水分の多い食材はべちゃっとなりがちですけど、米粉を入れることによってカリッとなりますね

米粉には粘りのもととなるグルテンが含まれないため衣がサクッと仕上がり、もやしのシャキシャキ感もコーティングできるとのこと。

もやし、シーフードミックス、アスパラガスを合わせ、全体にまぶすように打ち粉を。つい多く入れてしまいがちの衣のタネだが、入れすぎないのがプロの技。全体的に薄く絡まる程度に留める。

見た目美しい仕上がりに…形崩れしないようクッキングシートごと揚げる

いよいよ、揚げていく。美しい見た目に揚げるために使うのがクッキングシート。衣と合わせた具材を、クッキングシートの上に丸く形作り、クッキングシートごと揚げることで、かき揚げの形崩れを防ぐ。

渡邊貴之料理長:
このまま油の中に落として、だいたい15秒くらい…。この後、(クッキングシートをひっくり)返してください。そうすると具材がはがれますので

はねが少ないという170度の油で、揚げること2分。クッキングシートを使うことにより、まん丸なかき揚げがカラッと仕上がった。

最後にご飯の上にのせ、「つる家」特製の丼ぶりのタレをかければ完成。

シャッキリ感が残るもやしと、魚介のうま味が相性抜群の「シャキシャキもやしと海鮮のかき揚げ丼」。高い食材は一切使わない、もやしが主役の極上のどんぶりだ。さらに、オススメの食べ方が…

渡邊貴之料理長:
お出汁なんですけど、市販のお茶漬けの素でも美味しく天茶漬けにして…

市販のお茶漬けの素やお吸い物、顆粒出汁などを使って“味変”。かき揚げに出汁の味がしみ込み、まるで高級天ぷら店のシメの天茶漬けのようになった。

(東海テレビ)

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