7月に行われた東京オリンピックの開会式で披露された「ピクトグラム」。
ピクトグラムとは、情報や注意、指示を、視覚的な図でわかりやすく表現する絵文字のことで、トイレや非常口を示すものなど、わたしたちの身近にもたくさんある。

このほど、オリンピックで話題となったこのピクトグラムにヒントを得て、自分たちの業務を広く知ってもらおうと、堅いイメージのある10管本部がピクトグラムの制作に挑戦した。

“海の警察”の若手がピクトグラム作成

“海の警察”といわれる、第10管区海上保安本部。
日本全国を11の管区に分けた海上保安庁の組織の1つで、鹿児島県やその周辺海域の安心・安全を守っている。

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ピクトグラムを作った、第10管区海上保安本部の若手職員の皆さん。

船の転覆時に潜水し迅速な救命活動を行う海猿、巡視船での監視、海底調査や海上警備、容疑者の制圧や逮捕など、海の安全を守るための業務をピクトグラムでわかりやすく表している。

東京オリンピック開会式で話題になったピクトグラムを、海上保安官の募集につなげられないかと考えた企画係長・田崎さん。

若手職員が意欲的に制作に取り組み、1つのピクトグラムに30分とかからず作成したという。

航行安全課 岩田直大さん:
交通部に所属しているということで、交通に関わる何かを作成しようと、灯台を。灯台は光が重要なので、灰色で光を表現した

総務課 河原穂乃花さん:
広報のピクトグラムと、総務部に本部長がいるので、本部長のピクトグラムを作りました。本部長は30分もかからずできました。一番愛情込めて作ってます

自分の業務や経験を元に作ったそうだが、中には変わったものも…

情報通信課 石橋一輝さん:
船に乗っているときに、ご飯がおいしかったので「料理」を作ったり。災害があったときに被害状況の捜査のために。最近だと、薩摩川内市の大雨の現場に行ってドローンを飛ばしたりとか

本職は海上保安官の皆さん、デザインのプロではない。
そこで、グラフや表を作成するパソコンのソフトを使って制作した。

細かく図形を組み合わせ、この日もわずか20分ほどで新たな作品を作ってくれた。
それが…KTSライブニュースの坪内さんと井上さんをイメージしたもの。

(Q.こだわりは?)

情報通信課 石橋一輝さん:
眼鏡です。四角い眼鏡をかっこよく

初めて自分たちのピクトグラムを目にしたキャスターは…

(左)坪内一樹アナウンサー (右)井上彩香アナウンサー
(左)坪内一樹アナウンサー (右)井上彩香アナウンサー

井上彩香アナウンサー:
坪内さんの腕が筋肉ムキムキな気もしますけどね(笑)

坪内一樹アナウンサー・井上彩香アナウンサー:
みなさんありがとうございます!

若い世代のアイデアで”魅力”発信を

あらためて動画を見てみると、音楽や効果もユーモアあふれる作りになっている。

(Q.YouTubeの編集はどなたが?)

編集して音楽をつけたのは、田崎係長・45歳!

田崎係長:
負担を若手にかけるわけにもいかなかったので、今回は私が音楽も作りました。(部下の方をチラリと見て)知ってた?ソフトとアプリを利用して、初めてでしたけど作れました

(Q.負けてられないですね)

メンバー:
そうですね悔しいです。自分で勉強します

今後、さらなる若手の皆さんの活躍で、面白い取り組みが期待されそう。

総務課 大窪さん:
堅いイメージが仕事柄あると思うんですけど、若い世代でアイデアを出して、楽しいところなんだと発信していけたらと思います。

ピクトグラムは、海上保安庁YouTubeやTwitterで見ることができる。

(鹿児島テレビ)

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