きのう8日、発表された東京都の感染者は1834人。
1週前から1334人減って、17日連続で前の週の同じ曜日を下回りました。
しかし、重症者は252人といまだ高止まりが続いている状況。
そのような中、政府はワクチン接種の進展にあわせ、10月以降宣言が出ている地域でも順次、行動制限を緩和する方針を固めました。
めざまし8に出演した橋下徹氏は菅首相の“政治的意図”と尾身会長ら“専門家の意図”のズレを指摘しました。

重症化率に注目する“意識改革”…菅総理へ求める“議論する場”

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行動規制を緩和する上で、“医療体制”はどうしていくのかという問題。

橋下徹氏:
これワクチンが普及されていても、世界各国みても感染者数って1日当たり数万人単位で出ること、この現実を我々は受け止めなければいけないですね。
今までは新規感染者が100とか200とかもう去年だったらそれで大騒ぎになっていました。今でも1000とか2000になったら大騒ぎになっていますけども、やっぱりこれはワクチンが普及してでも、“数万人単位はでるんだよ、その代わり重症化をおさえてその死亡事案さえ抑えればなんとかこれはもうやっていけるんだよ”というように、意識改革をしなければならない。

それからもう一つは、感染者数が増えると当然、致死率・重症化率ということで一定割合の重症化死亡者っていうのはでるんですよ、これをゼロにもっていくのか。
ある程度受け入れるっていうところを、我々がそれを許容するかっていうところですね。これは政治が一生懸命メッセージを発して、ある程度は受け入れなければいけない。出来るかぎり数は少なくなるようにするんですけども、ある程度は受け入れなければいけないのであれば、ここは医療体制の強化ということで、これは政治が大号令をかけて、医療のベッド数をやっぱり増やしたり、減らしたりという柔軟に医療体制をマネジメント出来るような仕組みを作っていくことがこれからポイントになっていくと思います。

感染者数ではなく、重症者数・死亡者数の割合に着目し、それを受け入れていくための医療体制のマネジメント強化の重要性を強調しました。

さらに、菅総理に対して“議論する場”を求めます。

Q宣言下でも緩和していいんじゃないの?というところで、ちょっと分科会と政府も割れている。橋下さんこれはどう捉えていますか?

橋下徹氏:
菅さんの物事の決め方で、今までに問題点があったのはここで菅さんが自分の考え方をバーンと打ち出してしまう。これは尾身さんと違う考え方、僕なんかは尾身さんと違う考え方なんですけども、違う考え方の人間をこう専門家会議で呼んででもですね、ガチャガチャ議論をして、菅さんが間を取るような形で、条件を考えながらですね最後決定をするっていやり方で。いまはまだ議論の段階だから、尾身さんの考え方、またはそうではない考え方、激しく議論する場、そういう場を菅さん作ってもらいたいですね。

Q緊急事態宣言解除してしまうと、もう一回だすのはさすがに無理だろうという判断があるのでしょうか?

橋下徹氏:
緊急事態宣言については感染症の専門家がすごく求めているんですけれども、これは僕が聞いている限りではやっぱり医療界の方に対して、強い要請、医療界に対して、こうやってくれ、ああやってくれっていう風には緊急事態宣言っていう看板がやっぱり必要なんですよね。法律上も必要なところもあるので。
だから、僕は国民の向けに行動制限ということはあまり菅さんは考えていない、だけれども緊急事態宣言という看板があることによって、医療界に色々言えるんで、そういう意味である程度維持しているというのは菅さんとしてはあるのかなと。
ただ感染症の専門家としては国民に対する行動制限をしてもらいたいから、緊急事態宣言を置いておきたいという、この辺、菅さんの政治としての意図と、感染症の専門家の意図がちょっとずれているところがあると思うんですよね。

行動制限の緩和がどのような条件であれば成り立つのか。
専門家の見解と政治の思惑の交差する地点を探る動きが続きそうです。

(めざまし8  9月9日放送)