大分県内では新型コロナの家庭内感染が増えている。

実際に家族に感染者が出た親が子供に広げないためにどういう対応を行ったのか、実際に話を聞いたほか、有効な対策などについて取材した。

◆大分市内に住む女性「最初に夫の会社の人がコロナに感染したというのが分かって、(夫が)自主的に駅前の抗原検査に行ってそこでコロナと分かった」

大分市内に住むある女性は、夫が新型コロナに感染したため、2人の幼い子供と一緒に2週間の自宅待機を経験した。

◆大分市内の女性「子供に感染をさせたくないということが1番心配だったので、本当に子供たちはリビングからほぼ出さない。同じ家の中で過ごすというところで、もしかしたら(自分たちも)まだ感染するんじゃないかという怖さはあった」

感染防止に気を配りながら子供と一緒に生活することはやはり大変だったという。

トイレやお風呂は夫が使う度に携帯で連絡を取り合い、消毒や除菌を徹底した。

感染が確認されて3日後に夫はホテル療養となり、ほかの家族3人は感染を免れたという。

◆大分市内の女性「本当に全く顔を合わせない、接触しないというところを心掛けた。(日頃から)消毒やマスク含め、少しの準備は大事だなと改めて思った」

いわゆる第5波となって以降、急増してる「家庭内感染」。

県によると2021年7月12日以降、感染経路の3割あまりを占めている。

◆県福祉保健部 医師 藤内修二理事「新学期が始まったし、これから子供たちが学校、あるいは部活動などで感染して家庭内に広めるという可能性はこれからまた増えてくると見ている」

医師で県福祉保健部の藤内修二理事によると、家庭での生活の中で最もリスクが高いのは食事。

大声で話すことを控えるとともに台所の換気扇を活用することが感染防止に有効だという。

◆藤内理事「どの家にもかなり能力の高い換気扇が付いているので、台所の換気扇を回しながら例えば居間とかあるいはダイニングの窓を開けておけば、皆が集まるダイニングやリビングの部屋、空気を十分に入れ替えることができる」

万が一、感染した人や感染の疑いがある人と生活しなければならない場合、接触する機会を減らすことはもちろんだが、全員が使う場所について細心の注意が必要だ。

まず、お風呂は感染した人などが一番最後に入ること。

そして上がる前にはシャワーの温度を一番高くして、床や壁、浴槽などを熱湯で丁寧に洗い流すと、ある程度、消毒の代わりになるという。

洗濯物については全員分を一緒に洗っても大丈夫だというが、注意する点もある。

◆藤内理事「通常の家庭用の洗濯の洗剤でコロナウイルスを不活化することができるので、通常の洗濯でOK。ただし、洗濯物を取り扱う時に衣類についた飛沫とかを吸い込む可能性もあるので、その時もマスクをしっかりするということが大事」

第5波の特徴ともいえる家庭内感染を防ぐため、対策の徹底が求められます。