この夏、富山・黒部市で「マイマイガ」と呼ばれる蛾の一種が大量発生し、住民を悩ませている。
触るとかぶれることもあるというマイマイガ。黒部市で何が起きているのか。
10年周期で大量発生する「マイマイガ」
黒部市内で電柱の表面を覆うようにして張り付いた5cmほどの茶色い物体、マイマイガの卵。7月末から、黒部市ではマイマイガが大量に発生している。

ーー2021年はやっぱり多いですか?
地元の人:
多いわ。気持ち悪いね

マイマイガは、約10年周期で大量発生し、その後、2~3年は発生が続くとされている。成虫は毎年8月ごろに産卵し、産卵を終えると、1週間から10日ほどで死ぬ。

現在、黒部市内では、成虫が産んだ卵が至る所に張り付いている。
黒部市の玄関口、黒部宇奈月温泉駅にもマイマイガの卵があちらこちらに産みつけられ、市の職員が対応に悩まされている。
黒部市市民環境課・前原健志郎さん:
7月の末ごろから市民からの問い合わせが多くなり、8月に入り現地確認をしたところ大量発生を確認した。市内全域と言いながらも、水銀灯など熱がある街灯の近くに多く集まってきている

半分に切ったペットボトルで"駆除"
黒部市では、マイマイガの今後の大量発生を抑えるため、市民に対してホームページで卵の駆除を呼びかけていて、適切な駆除の方法を紹介している。

黒部市市民環境課・岩井祥吾さん:
このようにペットボトルを半分に切ったものを使って、卵をそぎ取る感じで

駆除した卵は、紙などに包んで燃えるゴミで処分してよいという。
富山市科学博物館の岩田朋文学芸員によると、マイマイガは人間の生活するエリアに周期的に発生するのが特徴だということで、特に2021年は、黒部市がその発生する年にあたるのではないかと話している。

マイマイガの生まれたての幼虫には有毒毛があり、触るとかゆみや発疹を引き起こすこともあるので、注意が必要。
(富山テレビ)