新型コロナウイルスの影響で観光客が減少し苦境に立たされるなか、何とか駅弁の文化を残そうと取り組む駅弁業界の今を取材した。

旅のお供"駅弁"…コロナの影響が直撃

リポート:
オール2階建ての新幹線MAXが、いよいよ初めて新潟から東京へ向かって出発します

この記事の画像(17枚)

27年前の7月15日、華々しくデビューし、その後も進化を遂げながら様々な人たちの思い出を運んできた2階建ての新幹線MAX。
新たな車両の導入に伴い、2021年10月 その役目を終えることに。

そんな進化を続ける新幹線とともに、旅に彩りを添えてきた“駅弁”もまた、変化のときを迎えている。

池田屋・永橋ひかる専務:
駅弁はやはり旅の食べ物。コロナ禍で旅行のお客様が減少したというのもあって

1887年に長岡駅近くに創業した池田屋。
人気はこだわりの米や、かぐら南蛮を練り込んだ鶏団子など、地元の味をふんだんに詰め込んだ「越後長岡喜作弁当」。

山中麻央アナウンサー:
(鶏団子は)タレがあっさりしていてふわふわ。ごはんともよく合います

しかし、その自慢の味も新型コロナウイルスの影響で観光客などが減り、売れ行きが悪化。

コロナ禍以来、何とか持ちこたえて参りました。ですが今年に入り、更に厳しい日が続き再びの危機となりました。今は数種類の駅弁のみですが、お手に取っていただければ幸いです
(池田屋のツイッターより)

Twitterより

2021年3月につぶやいたSOSには、1万を超える励ましのコメントが寄せられた。

池田屋・永橋ひかる専務:
全国津々浦々に色んな駅弁屋さんがあるので、近くの駅でお弁当を手に取っていただけたらなと思ってつぶやいた

“旅のお供に駅弁を”…そんな駅弁の文化を守ろうと、新たな取り組みも始めている。

池田屋・永橋ひかる専務:
この中で弊社の喜作弁当もクローアズップされているし、全国津々浦々のおいしい弁当もある

旅行には行けなくても駅弁のことを少しでも思い出してもらえたらと、JR東日本クロスステーションが手がけた駅弁のミニチュアフィギュアや、池田屋のオリジナル駅弁Tシャツなどを販売する通販サイトを開設。

駅弁を「駅以外」でも買えるように

こうした試行錯誤はほかの地域でも…

ホテルハイマート・山崎知夫統括部長:
駅弁文化がなくなりそうなきらいがある

危機感を口にするのは、数々の人気商品を生み出してきたホテルハイマートの山崎知夫さん。

ホテルハイマート・山崎知夫統括部長:
極力骨が入らないように手でほぐす。一つ一つ

手作業で身をほぐすなど、丁寧な仕事が光るさけめしと鱈めし。
JR東日本が主催する「駅弁味の陣」で最高賞の駅弁大将軍を獲得し、ヒット商品となっていたが…

ホテルハイマートが運営する上越妙高駅の弁当店にも、新型コロナウイルスの影響が直撃。10種類の駅弁を販売していたが、今は5種類の駅弁しか並んでいなかった。

山﨑屋・平原春美店長:
団体のお客様が全くいなくなってしまったので、仕入れの量は以前よりも半分近く減少している

こうした状況を受け、ホテルハイマートは駅での販売を減らす一方で、新たな取り組みを開始。
空きテナントを活用し、2020年6月から駅弁をドライブスルー方式で販売している。

ドライブスルーを利用した人:
魚の味がおいしい

階段を登って駅に行かずとも、車で気軽に買えるようになったことでこんな変化も。

ドライブスルーを利用した人:
会社の同僚と食べる

ホテルハイマート・山崎知夫統括部長:
思った以上に、地域の方に買っていただいている

その地域ごとの自慢の味が詰め込まれた駅弁。

ホテルハイマート・山崎知夫統括部長:
地方の食文化がぎゅっと濃く入った弁当なので、そこをもう一度、再認識していただければ

まだまだ県外などへ旅行に出かける機会も少ない今、駅弁で自分の地域の味を再発見するのもいいかもしれない。

(NST新潟総合テレビ)