札幌市で韓国や台湾など、アジアの食材を取り扱うスーパーの開店が相次いでいる。
背景には、コロナ禍で気軽に海外へ行けなくなったことがあるようだ。
どんな商品が人気なのだろうか?

「韓国食材」のスーパーには連日客が…
7月15日、札幌市西区にオープンした韓国食材専門のスーパー。店内にはハングルのパッケージが並び、本場の味を楽しむことができる。

来店客:
韓国ドラマが好きで、見ていると食べたくなって
来店客:
夫や娘が好きなので
吉野 圭子 ディレクター:
韓国食材のスーパーです。オープンしたばかりなんですが、すでにたくさんの人でにぎわっています

7月15日にオープンした韓国食材専門のスーパー「シンマート 琴似店」。

インスタントラーメンにスナック菓子、レトルト食品や酒類に調味料など、約500点が並ぶ。

来店客:
韓国には年に2~3回行っていた。専門店が増えてきたので、札幌市内でも買えてありがたいです
来店客:
韓国や中国に行けないので、専門店のオープンがすごくうれしいです
特に人気を集めたのが「ヤンニョムチキンソース」。

揚げ焼きした鶏肉にからめるだけで、甘辛くてジューシーな韓国料理の定番メニュー、ヤンニョムチキンのでき上がりだ。

韓国で最も売れているというギョーザも人気の品。

日本のものと比べると、大ぶりで5種類の野菜と春雨が入ったヘルシーメニューだ。

本場のキムチは、新鮮さが売りだ。
四季の旅 鄭 眞旭 社長:
キムチは生ものなので、旬の時期に食べるのと時間がたってから食べるのとは、全然味が違うんです
家に帰ってすぐに食卓に並べられる総菜も充実している。

韓国風のり巻きの「キンパ」と春雨を炒めた「チャプチェ」は本場の味を再現した。

四季の旅 鄭 眞旭 社長:
韓国旅行に行って、ショッピングするような気持ちで、明るく楽しく韓国の文化を楽しんでもらいたい
レシピサイトでも「アジアグルメ」が人気に
料理レシピの投稿・検索サービスを行うクックパッドでは、いま韓国をはじめとするアジアのグルメが注目を浴びている。
クックパッド 武田 春香さん:
これまでに何度もアジア圏の旅を楽しんでいた人が、日本にいながら旅行中の現地の味を食べたいと、料理を作り始めたのがきっかけです
近いのに「なかなか行けない」事情も…
新千歳空港からの直行便が充実していたアジアの国や地域。

2019年7月には韓国便が月間900便、台湾便が月間300便就航していた。しかし、2020年3月からはコロナ禍で全て運休。

旅行には行けないけれど本場の味を楽しみたいというのが、アジアの食材を扱うスーパーが人気の理由のようだ。

「台湾」食材も注目度上昇中
札幌市白石区に、2021年5月オープンした「ニーハオ台湾」。
台湾食材と雑貨の専門店だ。食品や調味料 約100種類、雑貨や小物約80種類が並んでいる。

ハンチン商事 千葉 未華さん:
自分がよく食べたもの、好きな菓子や調味料を仕入れています
台湾出身の店主が、夏の暑い時期におすすめだというのがこちらの「仙草ゼリー」。

ヨモギのような香りのする植物を使ったゼリーだ。お好みで黒糖のような味わいの冬瓜茶をかけて食べる。

吉野 圭子 ディレクター:
タピオカのような食感をイメージしていたんですが、もっとつるんとしています。少し苦みがありますが、この冬瓜茶の甘さがくどすぎず、これからの季節にぴったりの味わいです
さらに本場の味を楽しみたいなら、こちらもおすすめだ。

ハンチン商事 千葉 未華さん:
こちらは油條(ヨウティヤオ)といい、台湾の揚げパンです。少し塩気があって、おにぎりの具にしたり鍋に入れて食べたりします
サクサクした食感が特徴で人気だ。
コロナ禍で近くて遠い海外。気軽に行くことはできないが、家庭で本場の味を楽しむことはできそうだ。
(北海道文化放送)