シュワッとはじける泡。いま炭酸水の人気が高まっている。料理に使えば、おいしさもアップする、ブームのワケに迫る。

"家飲み"の増加で売り上げアップ

暑い夏には欠かせない、爽やかな清涼飲料水。中でもここ数年、売り上げが伸びているのが味や香りがない「プレーンの炭酸水」だ。

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イオン札幌発寒店 菅原慎太郎さん:
無糖・無香料の炭酸水が好調。前年比約10%伸びています

プレーンの炭酸水は、10年ほど前から売れ行きが伸びているという。さらに2020年は…。

イオン札幌発寒店 菅原慎太郎さん:
コロナ禍の外出自粛で"家飲み"が増え、酒の"割り材"として消費が増えていると思われます

清涼飲料水メーカーで作る業界団体の調査によると、コーヒーやコーラなど清涼飲料水全体の生産量は、過去最高だった2018年に比べて2020年は5%も減少。外食の機会が減ったことが影響したと考えられている。

そんな中でも生産量を増やしているのが、味も香りも付いていないプレーンの炭酸水。一体なぜなのだろうか?

全国清涼飲料連合会 稲野結子さん:
清涼飲料水全体は、5%マイナス。それを考慮すると、プレーンの炭酸水は5%以上は伸びたという実感があります。家での時間が長くなる中、炭酸で気分転換やストレスを発散したいというニーズと合致しているようです

おうちで手軽に炭酸水づくり

炭酸水の関連商品の中には、前年度比で約2倍も売れている高額なアイテムも。

イオン札幌発寒店 片岡慶公さん:
家庭で気軽に水道水から炭酸水を作る機械です。ジュースやハイボールも作ることができ、家族全員で使ってもらえる

家庭で使える炭酸水製造マシーン「スピリット ワンタッチ スターターキット」(ソーダストリーム、定価2万900円)。

価格は9000円台~約3万円。安い…とは言えないが、2020年の売り上げは前の年からなんと45%増し。

ソーダストリーム 平野幸恵さん:
ステイホームで飲み物も工夫しようというニーズが増え、売り上げが加速する契機になったと思います

1本2000円ほどのシリンダーで、500mlペットボトル120本分の炭酸水が製造可能だ。

卵焼きをもっとおいしく…料理にも活用

人気が高まる炭酸水。飲むばかりではなく料理にも使える。

教えてくれたのは、札幌の料理研究家、諏訪美希子さん。炭酸水を使うと卵焼きが大変身するという。

料理研究家 諏訪美希子さん:
炭酸水を大さじ2杯。炭酸水を入れるタイミングは最後です。炭酸の泡をなるべく残したい。あとは、普通に3回に分け焼いていきます

卵3個をといたら、大さじ2杯の炭酸水を加え、さっと混ぜて焼くだけだ。

右が炭酸水を入れずに焼いた卵焼き、左が炭酸水を加えたものだ。炭酸水を入れた方が、大きさが一回りも違う。

料理研究家 諏訪美希子さん:
炭酸水を入れることで、二酸化炭素の泡が生地に気泡を作るので、フワッフワになります

さらに、炭酸水はごはんを炊く水の代わりにも使えるという。

料理研究家 諏訪美希子さん:
二酸化炭素が米を一粒一粒持ち上げて、火の入り方が均等になり、ふっくら炊き上がります

トマトなどの野菜をニンニクやハーブ、塩で味付けして炭酸水をプラス。冷蔵庫で一晩寝かせると、かむとシュワっと爽やかなピクルスになった。

また、かき氷のシロップを温めてゼラチンを溶かし、炭酸水を加えて冷やせば、夏らしいゼリーになる。

ドリンクにも料理にも!夏を楽しむアイテムに、2021年は炭酸水を加えてはいかがだろうか。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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