気象庁は7月16日、関東甲信と東北地方が梅雨明けしたとみられると発表した。夏空が広がり、午後4時半時点までに最高気温30℃を超える真夏日を、今年最多となる全国483地点で記録した。

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暑くても「鼻出しマスク」に飛沫感染リスク

本格的な夏の到来に一段とつらいのがマスク姿。しかし暑いからと言って、飛沫感染のリスクが潜む「鼻出しマスク」には注意が必要だ。

JR新宿駅周辺を取材すると、多くの人が日傘を差していた。東京都心で16日は真夏日となる最高気温33.2℃を記録したが、体感気温はさらに暑そうだ。

小澤陽子アナウンサー
こうして歩道を歩いていると、地面からの照り返しが非常に強くて、より一層暑く感じられます

手持ちの温度計で気温を計ってみると34.6℃と汗が噴き出す暑さ。しかし、コロナ禍の夏。マスクを着けていると暑さも一段と増している。

二重マスクで歩いていた女性
暑いです。息も苦しいですよね、正直ね。でも今どんどんまん延しているじゃないですか、東京。やっぱり心配なので暑いけど我慢しています

マスク着用だと実際どれほど暑いのか?温度が色でわかるサーモカメラでマスクの温度を計ってみると、マスクの表面は35℃前後の緑色。

しかし、マスクの内側の口元は38℃前後を示す赤色になった。マスクの中は表面より2℃以上も暑くなっていた。

しかし、暑いからと言って「ノーマスク」や「鼻出しマスク」には感染リスクを伴う。

6月、東京ドームで行われたマスクと漬け方の違いによる実証実験では、客席に座らせたマネキンを使って飛沫を発生させ、その拡散のようすを映像に記録した。

まず「ノーマスク」や「あごマスク」だと2列先の観客にまで飛沫が飛んでいるのがわかる。

「マスクなし」の飛沫シミュレーション (※前列と2列前にかかる白い点が飛沫)
「マスクなし」の飛沫シミュレーション (※前列と2列前にかかる白い点が飛沫)

しかし、マネキンがきちんとマスクで口と鼻を覆っている場合、飛沫はほとんど確認できない。

「マスク着用」の飛沫シミュレーション (※マスクの先に少しだけ見える白い点が飛沫)
「マスク着用」の飛沫シミュレーション (※マスクの先に少しだけ見える白い点が飛沫)

一方、口だけを覆ったいわゆる「鼻出しマスク」の場合は、前列に座っている人に飛沫がかかっているようすが確認でき、新型コロナウイルス飛沫感染のリスクが高まることがわかる。

「鼻出しマスク」の飛沫シミュレーション (※撮影の字の下に見える白い点が飛沫)
「鼻出しマスク」の飛沫シミュレーション (※撮影の字の下に見える白い点が飛沫)

体温超えの猛暑には熱中症のリスクも

しかし、夏の暑さには熱中症のリスクも…

東京・中央区立晴海中学校では、校庭でムカデ競走をしていた中学3年の生徒9人が過呼吸など熱中症とみられる症状を訴え、8人が病院に搬送された。命に別条はないとみられている。

週末17日は、東北地方で体温超えの暑さとなる見込みで、予想最高気温は福島市で37℃。山形市で36℃。東京都心で33℃などとなっていて、熱中症にさらなる警戒が必要だ。

(イット! 7月16日放送より)