FNN記者のイチオシのネタを集めた「取材部 ネタプレ」。今回取り上げるのは、社会部・陶山祥平記者が伝える「マッチングアプリでの暗号資産詐欺」。

コロナ禍で、若い世代を中心に新たな出会いの場となっているマッチングアプリ。この手軽に他人とつながれる便利さに、今 詐欺師たちが目を付け始めている。

暗号資産を狙った詐欺増加

社会部・陶山祥平記者:
マッチングアプリを使った“暗号資産”が今増えているのですが、この暗号資産という言葉はこの前までは“仮想通貨”と言われていた言葉です。
詐欺師たちは、現金ではなくこういった暗号資産を狙っています。

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そもそも、このマッチングアプリというのは、名前・性別・簡単なプロフィールなどが記載されたページを見て、自身の好みの異性や気の合う仲間と出会うことができるアプリです。コロナの状況もあって、年々利用者が増えています。

しかし、利用者増加とともにトラブルも増加しています。
今回は、こういったアプリで出会った男性から詐欺の被害に遭いかけた女性に話を聞くことができました。
都内に住むミキさん(仮名)は30代女性。彼女がマッチングアプリを始めたきっかけは、自身がコロナ感染し、療養生活に入ったことでした

詐欺未遂に遭遇したミキさん(仮名):
誰にも言えなかったので、誰かと話したいなって、寂しいなっていう思いがあって、マッチングアプリを初めてみようかなって思いました

社会部・陶山祥平記者:
誰とも話せない寂しさから、こういうアプリを始めたということです。
アプリ内ではAという男性と気が合い、LINEのやりとりを続けることになりましたが、不思議なことに、別のBという外国人とみられる男を紹介されたのです

詐欺未遂に遭遇したミキさん(仮名):
最初は少し不信感というか、不安な部分もあったんですけど、男性Bに何枚か写真を送ってもらって、すごくすてきな容姿だったってことと、近くに住んでいるということで比較的早く会えるんじゃないかなと思って、男性Bとやりとりを続けました

社会部・陶山祥平記者:
こうしたやりとりを通じて、ミキさんは次第に男性Bに心を開いていったのです

詐欺未遂に遭遇したミキさん(仮名):
自分を支えてくれる一人のパートナーのような、友達のような存在でした

社会部・陶山祥平記者:
男性Bは、弱っているミキさんに「あなたが好き、付き合いたい」「将来大きな家を建てましょう」などと甘い言葉を投げかけてきたのです。
このようなことを言って、二人の将来性を匂わせるような言葉を言ってきました

加藤綾子キャスター:
ちょっと寂しいなって感じているときに頼れるというか、何か話せるような人が出てくると、なかなか詐欺を見抜くのが難しくなってきますよね

住田裕子弁護士:
そういうことですね。一種の結婚詐欺です。
今の若い人にはこういうアプリを使ったり、暗号資産を使ったりということで、高齢者向けの詐欺とはまた違った形で進化させているな、ターゲットを変えてきたなって感じはしますね

加藤綾子キャスター:
相手が見えないから、何かいい方に想像を膨らませてしまうのかもしれないですね

住田裕子弁護士:
それが仮想現実の中での恐ろしさかもしれないです

警視庁「お金のやりとりしないで」と注意喚起

社会部・陶山祥平記者:
見えない相手にちょっとずつ信頼感、そして気持ちが傾いていく中で、ミキさんは実際の人物がどういう人物なのかということを確認するためにテレビ電話を提案しましたが、これが意外な結末となります

詐欺未遂に遭遇したミキさん(仮名):
男性Bは「テレビ電話はできないけど、普通の電話だったらいいよ」。電話して初めに思った印象は、声質が太くって比較的結構年齢がいった方というような声のトーンだったので、本当に写真で見るような人とは、もしかして違うのかなって、やっぱりそこでまた不安が出てきました

社会部・陶山祥平記者:
最初にあった甘いやり取りから一転して、徐々に不信感が募る結果となってしまったようです。
そして、半信半疑だった男子Bへの信頼は完全に崩れ去る一言がありました。
「アプリをダウンロードしください」

暗号資産の取引アプリを勧めてきました。
男子Bは、この後 何度もミキさんに自身が暗号資産取引で得た利益を強調して、これだけ稼いでいるんだということを見せながら、「一緒にやってあげる」「何年もよく知っているから稼ぎ方もわかっている」ということを言いながら、暗号資産取引を勧めてきたのです。

そしてさらに、「二十万円でお互いを信頼できる」と日本語的にはたどたどしいですが、内容としては「食事に行くためには二十万円が必要だ」とか、「二十万円では外で食事をするには足りない」。
つまり「食事に行くには20万円必要だ」という趣旨を言っていると思いますが、このように金を無心しているような連絡をしてきました

加藤綾子キャスター:
やっぱりお金の話をしてきたら怪しいと思わないとダメということですね

社会部・陶山祥平記者:
ミキさん自身も、こういうお金のお話が出てきたことで危険を感じてやりとりをやめたそうですが、こういった同じ状況にある方は気をつけてほしいと警鐘を鳴らしています。

さらに、こういった暗号資産取引の被害が多くなってきていることから、警視庁は注意喚起を行っています。
アプリを通じた暗号資産に関する詐欺被害が相次いでいることで、「アプリ・サイト上のやりとりしかない、直接会ったことがない人とはお金のやりとりはしないでください」と注意を呼びかけています

加藤綾子キャスター:
電子マネーなど普及してきて、それに合わせた詐欺が今出てきているということですが、こうしたお金のやりとりはしないことに限りますね

住田裕子弁護士:
気がついてよかったですが、自分で気が付く前にどなたか相談相手がいて、友達などが「危ないよ」「おかしいよ」と、ちゃんと相談しといた方が良かったですね

加藤綾子キャスター:
しっかり目が見える相手がいいかもしれないですね

(「イット!」7月7日放送より)

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