「住みやすい街1位」で税収もアップ

「イット!」取材班が訪ねたのは、埼玉県川口市。東京都と川をはさんですぐ隣の街だ。

イット!取材班・池川祐亮
あっ!あちら見て下さい。「本当に住みやすい街大賞 2年連続1位」と書いてありますね

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JR川口駅前のビルにドーンと掲げられた大きな垂れ幕。

ここ川口市は、大手住宅ローン会社「ARUHI」が調査した首都圏の「本当に住みやすい街大賞」で2020年、2021年と2年連続でグランプリを受賞している。

そんな川口市にとってうれしい変化があった。

コロナ禍にもかかわらず、市の税収が増えたというのだ。税収は当初の見込みを34億円上回る943億円。年度半ばでの増額補正はバブル期の1989年以来、実に32年ぶりのこと。

この税収アップの背景には「住みやすい街」に選ばれたことも関係しているようだ。川口市民に聞いてみると…

川口市民A(20代)
すごいマンションが建ったりしている。若い人が増えているのは感じます

川口市に若者の流入が増えた理由

実は、東京では2020年から転出が相次いでいる。その東京から川口市への転入は3年連続で増え続けている。背景として、テレワークの普及もあるようだ。

川口市民B(20代)
就職で一時期東京に出て、1年でまた戻ってきました。テレワークになったのを機に引っ越してきました

では、なぜこの街に人が集まるのだろうか?

人気の理由の1つは「都心へのアクセスの良さ」。

川口市は荒川を挟んで東京・北区のすぐ隣。JR川口駅から東京駅までは、乗り換えなしで約25分で行くことができる。

川口市民C(50代)
便利ですかね、都内に入るのに。新宿も30分くらいで行けますからね

人気の理由、もう1つは「家賃の安さ」。

川口市民D(20代)
(親は川を)1個挟むだけで(住居費が)ちょっと大変になるねって言っています

川口市民E(20代)
「川を越えられないのは金(かね)の壁がある」と親に言われたので…

アクセスの良さでは「ほぼ東京」と言える川口市だが、家賃は大きく違う。

大手不動産情報サイト「アットホーム」によると、2021年6月時点での家賃相場は3LDK~4DKで東京・北区18万円川口市11万8300円。川を挟んだだけで、ぐっとお値段も下がるのだ。

住みやすい街としても注目が集まる川口市。市は今回の増収分について、コロナ対策に回すことも検討したいとしている。

(イット! 7月2日放送より)