「観客の上限」について注目の5者協議

21日午後4時、注目の東京都や大会組織委員会、IOCなどによる5者協議が始まった。

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組織委 橋本会長:
これまでの多くの困難な課題をこの5者協議で決定をしてきました。
最後に残った大きな課題である、国内観客の上限について議論を行いたいと思っております

IOC バッハ会長:
IOCは東京の決定を支持し、安全安心な大会になるよう全面的に協力していく。

およそ1カ月後に迫る東京大会。焦点となっているのは観客の上限だ。

小池知事は、状況次第では観客も入れない可能性を示した。

東京都 小池知事:
感染状況や医療状況に急激な変化がある場合にはですね。5者で協議をして、状況に応じては、無観客も含めて対応を検討する必要があると考えております。

尾身会長ら専門家は18日、「観客を入れるならより厳しい基準で」と提言。

菅首相は21日、記者から無観客もあり得るかと問われー

菅首相(午後):
緊急事態宣言の時というのは、(無観客は)十分ありうる。安全安心のために無観客というものを辞さないということ。

5者協議では、政府の方針に準じて、収容人数の50%以内で、1万人を上限とする方向で意見が交わされ、その結果、

組織委 橋本会長(5者協議終了後):
日本政府のイベント開催制限を踏まえ、すべての会場において、観客数の上限を収容定員50%以内で1万人とする。

開会式での”五輪貴族”問題

競技とは別に物議を醸すことになったのが、7月23日に行われる開会式の上限だ。

組織委員会は一般客の1万人に、IOCやスポンサーなどの大会関係者さらに1万人を特別枠として追加、開会式のみ上限を2万人に引き上げることを検討していた。

この扱いが“五輪貴族”などとの反発を招いた。

市民A:
よくないよね。絶対良くないと思いますよ。テレビで見るとか、我慢してほしいなと思います。

市民B:
ただ関係者って一体誰なのって感じがしますけどね。

市民C:
東京でやるんだったら観に行きたい人はいっぱいいるのかなと思うので、関係者と観客で2万人はしょうがないのかな。

この問題の結論について丸川五輪相はーー

ーー式典の取り扱いについては

丸川五輪相(5者協議後):
個別の議論というのはなされませんでした。

ーー別の上限規格を設けるという話は

丸川五輪相(5者協議後):

全く出ておりません。

大会反対の声和らぐ

FNNの6月の世論調査で、東京大会のあり方について聞いたところ、「観客を制限しての開催」が5月の時の15.5%から33.1%に倍増。

観客を入れないで開催」も5月が26.3%だったのに対し10ポイント近く増え、35.3%となった。

逆に「中止」と答えた人は56.6%から20ポイント以上減り、30.5%となり、大会の開催自体に反対する声は和らぎつつある状況だ。

「イット!」6月21日放送