気温が上がり、自転車の利用が増える季節になってきた。
それに伴い、自転車の事故も増えている。そして、コロナ禍による思わぬ影響も。
身を守るためにどうしたらいいのだろうか?

コロナ禍が影響…増加する自転車事故

6月8日、札幌市西区で自転車に乗っていた72歳の女性が、車にはねられ死亡した。
現場は、信号機付きの横断歩道だった。

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5月27日には、北海道東部の小清水町の交差点で、自転車に乗っていた登校中の男子中学生が乗用車にはねられ、けがをした。
事故当時、交差点には別の車もいて、双方が発見しづらい状況だったとみられる。

北海道警によると、自転車に関連した事故は、5月は104件にのぼる。
気温が上がり、自転車を利用する人が増えたためとみられる。

「原付バイクと一緒だと考えて」

自転車の運転手がボンネットに乗り上げ、地面にたたきつけられる映像。
これは、自転車と車の事故のデモンストレーションだ。
自転車が事故で受ける衝撃を物語っている。

今、このような自転車の事故が増えている。
街では、歩道の走行やイヤホンをつけながらの走行など、危険な運転が目立つ。

事故が増えている背景を、自転車政策の提言を行っているNPO法人に聞いた。

自転車活用推進研究会・小林成基理事長:
三密防止のため、自転車の利用が増えている。あまりルールがわからないまま利用している人も。自転車がどこを走るかわかっていないケースや、自転車が車両だということもわかっていない人も

ーー自転車の事故を減らすために必要なこととは?

自転車活用推進研究会・小林成基理事長:
自転車なら大丈夫だろう、車が見てくれているだろうと思い込んで、事故に発展する。自転車は原付バイクと一緒だと考えてほしい

自転車活用推進研究会・小林成基理事長:
信号が赤なら止まる。一時停止の場所では止まる。歩道を走行しない。傘をさしながら運転しない

自転車を安全に利用するためのポイント

コロナ禍で自転車を利用する人が増えたという調査がある。
新型コロナウイルスの影響で「自転車の利用頻度が増えた」という人は、28.8%にのぼった。
年代別では、20代が46.5%、30代が37.5%などとなっていて、若い世代で利用者が増加しているのがわかる。(共栄火災調べ)

札幌市内の自転車店「鈴木自転車商会」でも例年より売り上げが伸びていて、自転車は1.14倍、タイヤは2倍となっている。

これまで自転車を持っていたけれど乗っていなかった人が、コロナ禍をきっかけに利用するようになったというケースも多いようだ。

自転車を安全に利用するためのポイントを北海道警に聞いた。

・車道走行が原則
・車道は「左側」通行
・歩道は「歩行者優先」で車道寄りを「徐行」
・飲酒運転や2人乗り、並走などをせず安全ルールを守る
・子どもはヘルメット着用を

加害者にも被害者にもならないよう、十分に注意して利用することが大事だ。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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