世界ランキング2位の大坂なおみ選手が、テニスの四大大会の1つ、全仏オープンの1回戦に登場。

大坂選手は5月27日、自身のSNSで「アスリートの心の健康状態が無視されている」などとして、試合後の記者会見に応じないことを表明した。

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会見拒否で罰金 四大大会出場停止の可能性も

全仏オープンの1回戦で大坂なおみ選手は、苦手のクレーコートで貫禄のストレート勝ち。

試合後には「試合を重ねるごとにプレーが良くなっていくことを願っています」とコート上でのインタビューには応じたものの、試合後に義務付けられている記者会見には宣言通り出席しなかった

これを受け、四大大会の主催者側は声明を発表。

四体大会の主催者:
彼女に1万5000ドル(約165万円)の罰金を科すことを決定いたしました。

事前に大坂選手に考えを改めるよう文書で求めたものの、受け入れられなかったという主催者側。
今後も会見を拒否し続ければ、全仏の失格処分四大大会の出場停止処分を科す可能性もあると警告した。

これに対し、大坂選手は自身のツイッターに「怒りは理解不足から来る。変化は受け入れづらいものだ」とつづった。
さらにInstagramには、2019年に亡くなった黒人ラッパーのジャケット写真を掲載。そのタイトルは「さよなら せいせいする」。

他の選手たちからさまざまな声

大会前、大坂選手の会見拒否について質問された錦織圭選手。

錦織圭選手(31):
嫌な質問を聞かれることは僕よりも断然多いと思うので、理解はできたりはしますけど、罰金を払ってでもしなきゃいけないことと彼女が判断したなら、それを尊重すべきこと。

また、全仏で13回という最多優勝記録を持つラファエル・ナダル選手は、一定の理解を示しながらもこう述べた。

ラファエル・ナダル選手:
ニュースを発信する人たちがいなければ、選手たちは今のような存在ではないだろう。

さらに、ノバク・ジョコビッチ選手も「会見に応じることもテニスの一部」との考えを示した。

2019年ウィンブルドンの初戦で敗退した際には、「もう泣きそう」と会見を切り上げた大坂選手。

ダブルスでの四大大会優勝経験もある杉山愛さんの見方はこうだ。

四大大会優勝を経験 杉山愛さん:
大坂選手の場合は、真面目で繊細で記者の質問も真摯に答えようとするからこそ、これだけ心が傷つけられてしまうことがあるんだと思う。本当に“嫌な質問”を投げかけられたときは、ノーコメントでも良いと思う。

杉山愛さんは、会見に出席した上で質問に答えない選択肢もあるとして、今後「主催者側との話し合いに応じてほしい」と話す。

四体大会優勝を経験 杉山愛さん:
お金(罰金)は関係なかったんじゃないかと思います。それよりも自分のメンタルヘルスをテーマに、今回は発信していたと思う。(主催者側と)対立していくことが何のプラスにもならないので、良い方向に行ってもらいたいなと強く望みます。

大坂選手の2回戦は6月2日以降に予定されている。

これを機会に選手とメディアの関係見直しを

加藤綾子キャスター:
杉山さんがおっしゃっていることが全てだなと私も思ったのですが、賛否いろいろな意見があると思うのですけれども、私は単なるわがままとは思わなくて、記者も「何を聞いてもいい」というような姿勢というのは改めるべきだと思いますし、杉山さんがおっしゃっていたように、嫌な質問にはノーコメントというのもこれからはあっていいと思います。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏:
取材する側からすると、取材に応じてもらえないというのは困ったなという感じがするんです。でも生身の人間ですからね。繊細な気持ちがあって嫌な質問には答えたくないという時もあると思うんですよ。

加藤綾子キャスター:
特に負けた後とかね。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏:
ただ考えなきゃいけないのは、大坂選手がこういう形で取材に応じないということになったことを見ていて、例えば政治家が「俺たちもそうなんだ」ということになってくると、ちょっと話は違う。それはまったく別な話で、政治家も確かに1人の人間ですけど、我々取材する側はいろんな質問をして正さなきゃいけない。追及しなきゃいけない。それが仕事なのでそこを混同されると困る。

加藤綾子キャスター:
スポーツ選手とはまったく別物のもの。しっかりと分けないといけないですね。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏:
でもこれを機会にして、大坂選手が一石を投じたわけだから、取材する側・される側は信頼関係を保ちながら、「どういうふうにこれから先、自分たちは向き合っていけばいいか」ということを徹底的に議論してほしい

加藤綾子キャスター:
私もそう思いますね。対立で終わってしまったら本当に残念だなと思うので、選手を守る体制も必要だと思いますし、一方で、スポンサーの方含めていろんな方が関わって成り立っているものだと思いますので、選手とメディアの新しい関係を築くためにも、まずは話し合いをしてもらいたいなと思います。

(「イット!」5月31日放送分より)

記事 1842 イット!

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