朝日と毎日は妨害愉快犯?

朝日新聞出版の「AERA dot.」と毎日新聞の記者がワクチンの不正予約をしたとして、岸信夫防衛相は「本来のワクチン接種を希望する65歳以上の方の接種機会を奪いかねない極めて悪質な行為だ」と強い言葉で抗議した。

これに対し毎日新聞は「接種に影響が出る恐れもあり公益性の高さから報道する必要があると判断した。確認後に予約をすぐに取り消した」と反論している。

岸氏の発言について立憲民主党の枝野幸男代表は「システムの欠陥を指摘してくれたメディアにありがとうと言うのが本来の姿だ」と批判、一方で岸氏の実兄である安倍晋三前首相は「朝日、毎日は極めて悪質な妨害愉快犯」とTwitterに投稿し、騒ぎは大きくなっている。

まあ公益性はわかるのだが、この程度のことで不正行為をするのはダメだと思う。悪意ある人がシステムを崩壊させる危険性があるのではないか。

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社会全体に緊張感がない日本

ところで昨日(18日)、杉山晋輔前駐米大使が日本記者クラブのオンライン会見で言ったことにハッとさせられた。

彼は「米国ではワクチン打ってやっとレストランで食事できるようになったが、日本ではランチは超満員で最近までお酒も飲んでた。死者が米国は60万人で日本は1万人という客観的事実もあるが、米国人から見たら日本では社会全体に緊張感、ひっ迫感を感じない」と言ったのだ。

「ワクチン接種完了者は原則マスク着用不要」という米保健当局のガイドラインにより街ではマスク未着用の人が増加

確かにメディアの見出しは「医療崩壊」「感染爆発」「ワクチン予約無理」等おどろおどろしいが、マスク手洗いうがいを守り、ワクチンをおとなしく待っていれば、そんなにパニックになるほどのことではないと多くの国民はわかっている。

ガタガタ言わずに早くワクチンを打て!

欧米ではかなり雑に、しかし素早くワクチン接種を進めている。英国では素人がたった20時間の実地研修を受けて接種をしているというのだからスゴイ。日本でも多少雑でもいいからワクチンを打ちまくることにすべてのエネルギーをつぎ込むべきなのだろうが、おそらくそこまで緊張感がないのだろう。

イギリスでワクチン接種のボランティアを志願し20時間の訓練を受ける女性(左)

たとえばようやく歯科医の接種が可能になったが、薬剤師の接種はまだ認められていない。英国の素人よりはるかにマシなのに!そしてメディアはワクチン予約システムに欠陥があると騒いでいる。騒ぐところが違うのではないか。余計なことは言わずにとっととワクチンを打つ、今我々がすべきことはこれだけだ。

【執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫】

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