学校で育てたリンゴとエゴマでパン販売 不思議な組み合わせの理由は…
岩手県遠野市の高校生が、リンゴとエゴマという変わった組み合わせのパンを販売した。

「SDGs」の目標に沿って、売り物にはならない食べ物の魅力を練り込んだ商品。
週末の産直施設で、遠野緑峰高校・生産技術科野菜果樹研究班が作ったパンを次々と買い求める人たち。
そのお目当てのパンとは「エゴマりんごパン」。

なんとも不思議な組み合わせだが、買った人は…。
エゴマりんごパンを購入した男性客:
リンゴが入っているのはあるけれど、えごまというのはどう組み合わせるのか、それを知りたくて買ってみた

フワフワのパンを口に入れるとリンゴの甘酸っぱい味が広がる。
ふわっと香る黒いつぶつぶは、エゴマのパウダー。

遠野緑峰高校 生産技術科3年 中平大誠さん:
「SDGs」という国連が定める目標を基に行っている

パン作りの発想には授業で学んだ「SDGs・持続可能な開発目標」のひとつ「環境に配慮した生産を図ること」があった。
1時間半でパン50個が完売 ふくらむ生徒たちの夢

リンゴは学校で育て規格外だったもの。丁寧にむくと食べられる部分がたくさんあった。
生徒たちは油を搾るために、えごまを2020年から学校で育てていた。

油を搾る過程で、余ってしまうのが搾りかす。
これを無駄にしないために、パンに練り込んでみるといい香りが。
規格外のリンゴもエゴマの搾りかすも商品にはならないものの、使い方次第でおいしく食べられることを学んだ。

約1時間半で50個が完売。
異色の組み合わせに生徒たちは手ごたえを感じた。
遠野緑峰高校 生産技術科3年 矢吹桃菜さん:
捨てられる食材が何かを知って、パンに混ぜたり上にのせたり、パン以外の食材にして提供していけたらいい

生徒たちの夢は、まだまだふくらむ。
(岩手めんこいテレビ)