東京と大阪でワクチンの大規模接種の予約が始まった。申し込みが殺到し大阪は26分で予約枠が埋まった。

東京で予約開始

17日から始まった自衛隊が運営する新型コロナワクチン大規模接種センターの予約受付。

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東京ではまず23区在住の高齢者を対象に始まった。

東京・杉並区に住む女性もスタート時刻の午前11時前からスタンバイした。

予約開始直後はホームページにアクセスが集中し、なかなかつながらなかった。

しかし、待つこと2分。「あっ!!」

無事予約画面へ。

娘にも手伝ってもらいながら、約3分ほどの作業で予約が完了した。

杉並区在住の女性:
一人だったらわからなかったな(と思う)

一方、東京・千代田区の会場にはいきなり当日を迎えるのは不安だとして、下見に訪れる人の姿もあった。

下見に来た女性:
26日が予約の日なんですけれども、この辺は全然土地勘がなくて…

東京では次の週から始まる1週間分の枠、5万人分のうち、2万1千件がスタートから45分で埋まったが、午後5時半時点でまだ予約できる日時もある。

そんな中、あえて大規模接種の予約をしなかった人も。

墨田区在住:
もう主治医で予約してあるからいいやと思って。

品川区在住:
わざわざ区をまたいで出かけるっていうのが何か…

大阪で26分で予約枠いっぱい

一方、宣言の効果からか感染者が減少傾向にある大阪府。17日新たに確認された感染者は382人だった。

その大阪でもワクチンの大規模接種の予約が始まり、70代の夫婦がインターネット予約に挑戦した。

真野孝さん(71):
これ正確に1時になったスタートで、早い者順なのかな

午後1時頃から始まった今回の予約対象は大阪市内に住む65歳以上の高齢者。

スタートから45分後、ようやくサイトにアクセスできたものの、予約は取れず。

真野真佐子さん(72):
マルとかついていないよ…「正常に処理できませんでした」…これはどういう意味だろう。とれないってことか

大阪会場は開始からわずか26分で1周目の枠が全て埋まったが、大きなトラブルはなかった。

真野真佐子さん(72):
またにチャレンジしてみます

大規模接種の予約受付は24日から東京都全域と大阪府全域。31日からは周辺の府県に住む人に拡大される。

多少「混乱」あっても「スピード感」重視で

加藤綾子キャスター:
まずは予約で大きなトラブルなく終わってよかったと思います。実際に接種が混乱なく始まることを願いますが、ただ1日100万回を目指すとなるとスピード感がとても重要になってきますし、打ち手の確保も急務ですね。

橋下徹 元大阪府知事:
そうですね。
加藤さんが言うように混乱なくというのを行政は第一目標にしていますが、僕はやっぱりこのワクチンはいかに早く普及させるかというところが勝負どころだと思うので、多少混乱があったとしても、僕はどんどん打っていくべきだと思います。

多少の混乱があったとしても、行政の現場の実務家はみんな知恵がありますからやっていきながらどんどん改善していきますので、僕はまずは量、スピードを重視して多少の混乱はみんなそれを許容する雰囲気が必要だと思います。

アメリカもイギリスも最初は大混乱ですよ。しかしこれはどんどん改善して一気にワクチンが普及していくわけです。

ですからメディア側も、チェックはするけれども、問題点ばかりをあげつらうような指摘の仕方は他の番組でやってもらいましょう。僕らは「進めるためにどういうふうにやっていったらいいのか」というのを建設的に提言すべきだと思います。

加藤綾子キャスター:
そうなると打ち手の確保はもう少し幅を広げるのはいかがですか。

橋下徹 元大阪府知事:
アメリカのように歯医者さんはもちろん、獣医師それから薬剤師さん、アメリカは薬局でもバンバン打っている。
日本はやっと歯医者さんのところまで広げました。
それ以上は広げなくても医療従事者の方で賄えるならそれでいいんですけど、スピードを考えて、もっと打ち手が必要だということであるならば僕は歯医者さんに限らず薬剤師さんとかまで広げるべき。イギリスだって医療の資格のないボランティアの方も打っています。

加藤綾子キャスター:
そうなんですよね。1週間研修を受けて接種するっていうのもありました。

橋下徹 元大阪府知事:
だからこれは国民性じゃないですか。加藤さんは、資格を持っていないボランティアに打ってもらうのはどうですか?

加藤綾子キャスター:
確かにちょっとドキッとしますね。

橋下徹 元大阪府知事:
これはもうどっちがいいか悪いかの間違いじゃなくて国民性でね。
日本の場合にはやっぱり平時の気持ちのまんまで、ルール手続きそれから資格、気にしてしますけど、イギリスでも研修を受けたボランティアの方でもガンガン打ってなんとかうまくいっているんだよね。

本当はそういう国民の許容というものを広げてもらいたいのですが僕一人が言っても仕方がありませんから。ただ言えることはメディアという立場で細かな重箱の隅をつつくようなことをやると現場が萎縮しちゃうんで、建設的なチェックをこの番組でやってもらいたい。

加藤綾子キャスター:
1日に100万回打ったら年末には東京の感染者数は19人になるというデータもあります。

橋下徹 元大阪府知事:
あとは、高齢者の方も、必ず回ってくるので打ちたいという気持ちはわかりますが、冷静になって頂きたいなと思います。

「イット!」5月17日放送