茨城・境町で2019年に発生した一家殺傷事件の捜査の状況が徐々に明らかになってきた。

類似事件より捜査線に浮上した容疑者
岡庭由征容疑者(26)は2019年、茨城・境町の住宅で、小林光則さん(当時48)と妻の美和さん(当時50)を刃物で刺殺した疑いが持たれている。

警察が類似事件を調べていたところ、岡庭容疑者が捜査線上に浮上。
犯人を目撃した子どもに複数枚の写真を見せたところ、岡庭容疑者の写真を選び「特徴的な目が似ている」という趣旨の話をしていたことが新たに分かった。

化学薬品やナイフ 倉庫内の異常な押収品
これまでの捜査で、岡庭容疑者の自宅から押収された約600点の品から垣間見えたのは、その異常性だ。
自宅1階の倉庫にあったのは、爆発の危険性がある硫黄。20キロ入りの袋のほか、小分けにされた状態で約45キロ。この他に化学薬品などが多数確認された。

さらに複数のナイフとともに、殺人事件を題材にした本や少女が残虐な目にあう漫画なども押収されていることが、捜査関係者への取材で明らかになった。

また、押収物からは、境町の事件現場周辺を撮影した動画も見つかっていて、岡庭容疑者が犯行を準備していた可能性も出てきている。
明らかになる状況とは裏腹に容疑を否認
実は事件が起きた2019年9月、現場周辺では不審な人物が目撃されていた。
近隣住民:
(現場近くで)マスクして(午後)10時ごろに普通立ってない。そのときはコロナなんてなかったから。

また岡庭容疑者が事件前にネットで購入したレインブーツが、事件現場で確認された足跡とほぼ一致したことが新たに判明。

逮捕直後の調べでは、容疑を否認しているという岡庭容疑者。
警察は動機の解明など、捜査を進めている。
(「イット!」5月10日放送分より)