福井市が誇る“リアル8K”プラネタリウム
日本一の解像度を誇る、福井市のプラネタリウム「セーレンプラネット」。
オープンから5年を迎え、さらなる集客アップを図ろうとその映像を活用した新しい取り組みが始まっている。
福井の玄関口・JR福井駅から徒歩2分。ひと際目を引く球体の中にあるのが、リアル8Kの解像度を誇るプラネタリウムだ。

8台のプロジェクターを使って、直径17メートルの半球型のスクリーンに映し出される映像は、「鮮明」の一言。

そもそも「リアル8K」とは何なのか。スタッフのセーレンプラネット・石井さんに聞くと…
セーレンプラネット・石井ゆきのさん:
ドームに映すから「リアル」。「8K」はハイビジョンの16倍きれいな映像
実際に、鑑賞してみると…

坂本剛史アナウンサー:
感動しました!この映像、テレビでは伝えきれないのが残念…
セーレンプラネット・石井ゆきのさん:
ここに来て、見て、味わって欲しいですね
結婚式や入社式、さらにバスツアーまで…“リアル8K”をフル活用
リアル8Kプラネタリウムの運用は、5年前から。
元々は、星空や宇宙の解説のために作られたが、その枠に収まらない使い方が、いま注目されている。
それが、結婚式や企業の入社式といった、人生の節目のセレモニーやイベントでの活用。

例えば、"豊かな自然が魅力のスポットを巡るバスツアー”を、ここで楽しめるプログラムでは、高性能な360度カメラで撮影された映像で、見る人を実際にツアーに参加したような感覚に誘う。

来場者:
立体的なのでそこにいるかのよう、行ってみようという気になった
評判は上々!
では、なぜ、ここまで高性能なプラネタリウムを、本来の目的である星空や宇宙の解説ではなく、セレモニーやイベントで使っているのだろうか。
セーレンプラネット・石井ゆきのさん:
福井では知名度が低い…
独自に行った調査によると、プラネタリウムがある施設「セーレンプラネット」を知っているという人のうち、「訪れたことがある」と答えた人は、半数にとどまった。
県民:
知らない
知っているという人も…
県民:
行ったことはない。天体に興味がない
といった残念な回答が相次いだ。
さらに…
セーレンプラネット・石井ゆきのさん:
この回は中止です
平日で、コロナの影響はあるものの、日本一の解像度を誇るにもかかわらず、この日の観客はゼロだった。
セーレンプラネット・石井ゆきのさん:
残念…お客さんに来てもらいたいけど、なかなか…認知度を上げて、お客さんに入ってもらえるようにしたい
とにかく、来て、見てもらってすごさに触れてもらう…そのためのイベント展開なのだ。
その仕掛けは、少しずつではあるが、実を結びつつある。
北陸新幹線・福井開業見据え「まず市民に知ってもらう」
先日行われた、ビデオゲームをスポーツとして捉える「eスポーツ」の体験会には、大勢の人が訪れた。

来場者:
ずっとキラキラしていて、いつもとは違った迫力だった。もっとこういうイベントをやってくれれば、ここに来る機会が増える
その先に見据えるのは2024年、北陸新幹線・福井開業だ。

セーレンプラネット・石井ゆきのさん:
天文宇宙に興味のある人だけじゃなく、ない人にも来てもらって、まず市民にこの施設を知ってもらって、(新幹線が)開業したときに、市民に県外の人に勧めてもらえるようにしたい

映し出される映像の魅力は十分!それをいかに伝えていくか。
新型コロナの影響で、思うようにPRや仕掛けができない葛藤はあるが、いまできることを一歩一歩…日本一のプラネタリウムは、きょうも、鮮やかな、明るい未来を信じて稼働中だ。
(福井テレビ)