異業種が次々と飲食店をオープン

テカテカと光るおいしそうな酢豚(「141特製黒酢スブタ」発芽玄米ご飯・漬物・スープ付き ランチセット価格1100円)。

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これを提供しているのは、大手製紙メーカー・日本製紙が2020年8月に新しく出店したこだわりのレストラン「141 OUJI TABLE」。

日本製紙総合開発 企画部兼東京事業部 調査役 中澤昌弘さん:
コロナ禍の中で、皆さんの力になれることが何かあるのではないかという思いでオープンしました。

今、コロナ禍で世の中の様々なお店に変化が起きている。

大手旅行会社のHISも、毎日お店で挽いた国産そば粉を使うこだわりの蕎麦店「満天ノ 秀そば」を2020年10月にオープン。

さらに、居酒屋の鳥貴族も2021年8月に鳥ハンバーガーがメインのファストフード店「TORIKI BURGER」を展開予定など、新業態のお店の開業ラッシュ。

そこで今回の「スゴ撮」は、コロナ禍に生まれた新業態店の安さと人気のヒミツを調査する。

「お、ねだん以上」の肉料理

最初に訪れたのは…

渡邊渚アナウンサー:
わ~お肉が大きい!

ジュウジュウと音を立てて運ばれてきた、美味しそうなステーキ。どこのお店が出しているのかというと…

渡邊渚アナウンサー:
服の袖にニトリと書いてありますね。店員さん、ニトリの方ですか?

そう、家具インテリア専門店のニトリ。こちらは2021年3月に新業態として始めたレストラン「ニトリダイニング みんなのグリル」。

お店の看板には「『お、ねだん以上。』のメニューで大満足」と書いてある。

コロナ禍の巣ごもり需要でお客が増える中、もっとニトリで楽しんでもらおうとした結果が、このステーキだ。

ほとんどの食器類をニトリの商品で揃え、肉料理を中心にメニューを用意。

中でも一番人気だというのが、このチキンステーキ。240gの特大サイズで500円と、まさにお値段以上。

こちらはテイクアウトにも対応している(※一部商品を除く)。持ち帰って食べてみると…

渡邊渚アナウンサー:
皮身はパリパリしていて、中はしっとりふっくらしています

こちらのチキングラタンもワンコインの500円。

グツグツとうねる表面にスプーンを入れれば、熱々のホワイトソースが飛び出してくる。

中には大きな鶏肉がゴロゴロ入って、お値段以上のボリュームだ。

ニトリパブリック 外食事業部 田畑尊弘さん:
皆さんにお値段以上のお料理を楽しんでいただきたいと思っています

4割引の食料品店 完全セルフで接触減

続いてやって来たのは、2021年1月にオープンした「ゲオヤ」。

大手レンタルショップのゲオが、新業態として始めた食品に特化した小売店だ。

ゲオリテール キオスク事業部 國松幹頼エリアマネージャー:
コロナ禍で食材を購入する需要が高まっている中、時間をかけずに購入いただけるということで、お力添えができると思いオープンしています。

お菓子を中心に飲料やカップ麺など、日持ちする商品を置いているが…

ゲオリテール キオスク事業部 國松幹頼エリアマネージャー:
相場の2割~4割引きで販売しております。

ほぼすべての商品が低価格で売られている。その理由は?

ゲオリテール キオスク事業部 國松幹頼エリアマネージャー:
ゲオではセルフレジの導入を進めておりまして、それに伴い蓄積された運営のノウハウを活用して、ゲオヤでも導入を決めました

完全セルフレジ制で、商品の価格を安定して下げているのだ。

実際に飲み物を購入した人に話を聞いた。

男性:
コンビニ感覚で入ったんですけど、それより全然安かったです。111円でした。(普通なら)160円くらいかかるかなと思うんですけど

また、コロナ禍ということで、人と人との接触を最小限に抑えることができるのも利点の1つ。
取材した日は、2時間半で66人のお客さんが来店したが、アルコールの販売時など、店員が客とやり取りをした時間は合計2分20秒のみだった(4月3日正午撮影)。

串カツ田中の鳥・卵料理専門店

次にやってきたのは、2020年9月オープンの「鳥と卵の専門店 鳥玉」。

とろとろタマゴが絡みつく「平飼い新鮮卵の親子丼」(780円)や…

ふわふわ卵がのった「たまごとろとろオムライスコンボ」(880円)など、鶏肉と卵をたっぷりと使ったメニューを提供しているが…

串カツ田中ホールディングス 大須賀伸博取締役:
串カツ田中の新業態として出店しております。

そう、串カツ田中が始めた鳥と卵料理のお店。

しかし、なぜこのお店を始めたのだろうか。

串カツ田中ホールディングス 大須賀伸博取締役:
朝ごはんにも昼ご飯にも夜ご飯にも、いろいろなシーンで使えるというところが、鳥玉のコロナ禍での出店にもつながっています。

コロナ禍で串カツ事業にも影響が出ていたため、日中でも集客が見込めるこちらの新事業を始めたという。

お店のメニューは全てテイクアウトが可能。中でも1番人気のメニューが…

渡邊渚アナウンサー:
うわぁ美味しそう!チキンが大きいですね!

「ごろごろたまごたっぷり黄金タルタルチキン南蛮」(780円)。

産まれて2日以内の新鮮な卵のみを使用したタルタルソースは、大きな卵の白身がゴロッと入って、濃厚な味わいに仕上がっている。

さらに、このチキン南蛮の特徴が…

実際に食べた人:
お肉がサクサクでジューシーで美味しかったです。

実はこのサクサクには、串カツ店ならではの技術がある。

全自動フライヤーでパリパリジューシーな仕上がりに

では、その串カツ店の技術の裏側をスゴ撮。サクサクの正体はこちらの機械。

串カツ田中ホールディングス 大須賀伸博取締役:
食材を投入して自動で時間管理ができる、オートフライヤーというものを導入しています。

全自動フライヤーは串カツ田中で使われているものと同じもので、鶏肉が完璧なタイミングで揚がるように、しっかりと時間と温度が調整されているのだ。

それでは、衣をつけた鶏肉をさっそく全自動フライヤーに投入!

パリパリパリ…と美味しそうな音を立てながら、鶏肉がゆっくりと油の中を移動していく。

そして、数分後にはこんがり揚がってトレーの上に着地。

包丁を入れるとザクッという音が響き、外はパリパリ、中はジューシーなチキンが完成した。

異業種の企業がオープンした飲食店、ぜひチェックしてみてほしい。

(「めざましテレビ」4月13日放送より)