自然の魅力と恐ろしさを伝えるサッパ船の船長
東日本大震災で関連死を含め17人が犠牲になり、15人が行方不明になっている岩手・田野畑村。家屋倒壊は270棟に及び、養殖施設や観光施設も流出した。

机浜の漁師・上村繁幸さんは、作業場所の番屋群、仕事道具の漁船など全て失った。

上村繁幸さん:
長いようで、あっという間の10年だった。仕事仲間など犠牲になった方もいるので、その時期を迎えると、元気で一緒にやっていた時を思い出す

北山崎のサッパ船の船長でもある上村さんは、自然の魅力と恐ろしさを伝えている。

上村繁幸さん:
島に津波の到達地点の旗をつけてあるんですよ。必ず船を止めて、津波の高さと恐ろしさ、自然を甘く見るなと、いち早く高台に逃げてくださいというのを、サッパ船のお客さんにも伝えている


県内外から届いたメッセージ「自分たちが頑張る力に」
海が見える駅として人気を博した三陸鉄道・島越駅。駅舎も流出し、甚大な被害を受けたが、2014年に新駅舎が完成した。

島越駅長・早野くみ子さん:
復興する話を聞いたとき、あんなにすごい被害だったのに、また三鉄が走ってくれるんだと思い、少しでも日常が戻ってきた気がした

復興のシンボルとして、被災から3年で新駅舎が完成した島越駅。その原動力は、県内外から届いた多くのメッセージだった。

島越駅長・早野くみ子さん:
自分たちが頑張っていく上での力になった。自分たちも頑張んなきゃいけないという思いがした。ありがたかった

(岩手めんこいテレビ)