菅首相長男の“接待問題”の中…

菅首相の長男が勤務する衛星放送関連会社「東北新社」
武田総務相は、その衛星放送事業の認定取り消しに向けて動き出したことを明らかにした。


武田総務相:
総務省としては株式会社東北新社が2017年1月に受けていた認定において重大な瑕疵があったものと判断し、今般当該認定の取り消しに向けて必要な手続きを進めていくことといたしました。
総務省側の審査も十分でなかったと考えており、こうした事態が生じたことを重く受け止めております。

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事業認定が取り消されることになるのは、東北新社の子会社が放送している「ザ・シネマ4K」。

取り消しの原因は外国資本の比率ということで、放送法では外国資本の比率が20%未満であることが求められているが、東北新社は2016年10月、外資の比率が実際には20.75%であったにもかかわらず19.96%として事業の認定を申請。翌年1月に総務省から認定を受けていた。

この事態に対し、東北新社側は「担当者のミス」と説明している。

東北新社が申請をする2カ月前には、菅首相の長男である菅正剛氏が当時の吉田真人大臣官房審議官を接待。さらに東北新社側は認定の前の月にも吉田氏を接待していたという。

菅首相と縁の深い東北新社。
創業者で一昨年亡くなった植村伴次郎氏や、去年亡くなった元社長の植村徹氏とは20年来の付き合いであり、菅首相は2人から合わせて500万円の献金を受け取っていたことも自ら明かしている。

週明けの国会には東北新社の現社長である中島信也氏が参考人として出席する予定となっている。

NTT”接待”に高市氏「大臣規範には抵触しない」

総務省を揺るがすもう1つの問題が、NTTによる接待

野田聖子氏と高市早苗氏が総務相として在任中に、NTT側から接待を受けていたという報道に対し、野田氏は11日「私的な懇談会だった」として接待を否定。

一方、高市氏も12日「接待を受けたことはない」と強く主張し、2回の会食費用と自身の負担分の差額である約7万円をNTTに返金したことを明らかにした。


高市早苗前総務相:
大臣在任中に少なくとも接待と呼ばれるような会食を受けたことはございません。大臣規範には絶対に抵触しないと思います。

大臣・副大臣・政務官が利害関係者から接待を受けたり贈り物を受け取るなど国民の疑念を招くような行為を禁止している大臣規範。
しかし、これらは法律違反にならないため、罪に問われることはない。

15日には渦中のNTT・澤田社長も国会に招致されることになっており、野党は追及をさらに強める構えだ。


加藤綾子キャスター:
大臣規範では疑惑を招くような行為をしてはならないとなっているのですが、本当に仕事の話をしていなかったとしても、外から見ると分からないことなので疑惑自体は生まれてしまいますよね。本当にシンプルに食事はしない方がいいんじゃないかなと思うんですけれど。

明治大学・齋藤孝教授:
会食の必要を感じないですよね。大臣や官僚というのは公平でなければいけない、ということは特定の人と会食をするというのはそれ自体も時代遅れなのかなというふうに思うんですよね。

加藤綾子キャスター:
だからちゃんと会議室とかで会って、話を吸い上げるということでもいいのかなと。

明治大学・齋藤孝教授:
場合によってはそれがちゃんと記録されているようにすればいいと思いますね。

加藤綾子キャスター:
今後野党側の求めに応じて詳細な説明をするのか注目です。

(「イット!」3月12日放送分より)