保護ネコと触れ合えるカフェ

新型コロナウイルスの影響で「おうち時間」が長くなり、ペットに癒しを求める人も増えている。
日本ペットフード協会の調査によると、2019年から2020年にかけて新たに飼育されたペット数は全国で犬が14%、ネコは16%増加している。
その一方、人間の都合で捨てられるペットも後を絶たたない。
飼い主がいないネコを保護する長崎県川棚町のネコカフェを取材した。

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愛らしい仕草のネコ。
長崎・川棚町にあるネコカフェ「マッターホルンSAかわたにゃんず」だ。
コーヒーなどの飲み物や軽食を提供しているほか、時間制でネコとの触れ合いを楽しむことができる。

ここにいる13匹はすべて「保護猫」だ。
飼い主から捨てられたり、交通事故や多頭飼育崩壊の現場から保護されたりしたネコで、この店は新たな飼い主との出会いの場となることも期待されている。

カフェを運営するのは大津かおりさん、ことねさん親子だ。

保護猫カフェ「かわたにゃんず」・大津ことね店長:
少しでも、辛い思いや悲しい思いをするネコ、それを見る人も辛い思いをするので、そういう人がいなくなることと、殺処分ゼロというのを掲げていきたい

長崎県内では、2020年度767匹のネコが殺処分された。
保健所に収容されたうちの85.3%にあたり、47都道府県中、4番目に高い数字になっていて保護が追いついていない現状が伺える。

野良猫の殺処分数も多く、大津さん親子は「地域猫活動」にも取り組んでいる。
地域猫とは、特定の飼い主はおらず、地域の住民やボランティアなどが共同で世話をするネコだ。
繁殖を抑えるため捕獲した野良ネコに不妊手術を施した後、元の居場所に戻す。
耳に入った切れ込みが地域猫の印で、「かわたにゃんず」ではこの2年間で45匹を地域猫にした。

しかし、新型コロナの影響で、活動の資金源ともなっているカフェ経営も厳しくなっている。

大津ことね店長:
新型コロナが流行り始めて密室でもあるので、お客様がパタッと減ったこともあった

大津かおり代表:
決してうまく運営できているとは言えない。どんなに這いつくばってでも、必要なことだと思う。ありとあらゆる工面をしながら続けている

新たな家族のもとへ…

カフェで飼っている13匹のうち、好奇心旺盛で甘えん坊な三毛ネコ「ちひろ」。
この日、新たな飼い主候補の家へと向かった。ちひろは2020年9月、大型台風が長崎に接近する中、1匹でさまよっていたところを保護された。

今回、ちひろを新たな家族として迎えるのは大村市の江頭さん一家だ。
初めての場所に連れてこられたちひろは、少し警戒している様子。

大津さんは、新たに飼い主になる人にはまず2週間、ネコとの暮らしを体験してもらうことにしている。
本当に飼い続けることができるか、飼い主としてふさわしいか、じっくりと考えてもらうためのトライアル期間となる。
ネコの一生は、長生きだと約20年にもなる。
最期まで責任をもって大切にすることができるか真剣に向き合う必要がある。

家の中にはちひろ用のおもちゃがたくさん準備されていた。
中には、木材を切り手作りしたものもあった。

江頭初治さん:
ちーちゃんに来て欲しくてその一心で作りました

大津ことね店長:
こういったキャットタワーや手作りのものを準備してもらって胸がいっぱい

そして、大津さんから江頭さんへ、ちひろが手渡された。

「はい」
「ちーちゃん」

大津かおりさん:
立派なことが言えたらいいんですけど、本当に、一匹一匹出会った子に丁寧に向き合って譲渡に繋げるということです。

1匹でも多く小さな命を救いたい。 
ネコたちの幸せを願って大津さん親子の地道な活動が続く。

(テレビ長崎)