8月9日の平和祈念式典で長崎市長が読み上げる平和宣言の骨子が発表されました。式典には過去最多となる国と地域の代表が参列する見込みです。
被爆80年の平和宣言では世界で戦争や紛争が続く現状から核戦争への危機感を表明すると共に当事国に即時停戦を訴えます。一方、ロシアやイスラエルなど具体的な国名については言及しない考えです。
鈴木 長崎市長
「委員から国名を挙げて敵国のように扱うことが分断と対立を生むのではないか。地球市民の精神、すなわち人種 国境の垣根を超えて地球市民の視点で考えようということと相容れないことになるのではないかと」
また、2024年に日本被団協がノーベル平和賞を受賞したことに触れた上で長崎の被爆者 山口仙二さんの演説を引用し、各国の指導者に核兵器廃絶に向けた具体的な道筋を示すよう求めます。
式典にはロシアやイスラエルを含む過去最多の101の国と地域の代表が出席する見込みです(7月28日現在)。
一般参列席については約1000席に対し、1651人分の応募が寄せられ初めて抽選を行ったということです。
司会は長崎総合科学大学附属高校 放送委員会の2人が務めます。
長崎総合科学大学附属高校3年 山口操さん
「平和を伝える場になるので、気持ちがしっかり伝わるように。心のこもった司会進行ができたら」
長崎総合科学大学附属高校2年 中村美優さん
「長崎に住んでいる一人として、原爆や戦争に向き合う姿を司会を通して見せていけたら」
平和祈念式典は8月9日午前10時40分からで合唱団ひまわりの被爆者が3年ぶりに歌声を披露します。