東日本大震災からまもなく10年。私たちの生活に欠かせないインフラのひとつとなった、携帯電話の災害対策の最前線に迫る。

停電や津波により多くの通信設備が停止

2011年の東日本大震災で通信網は大打撃を受け、被災地では家族の安否も確認できない状況が続いた。

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長時間の停電や津波で設備が流されたことなどで、最大時でドコモが6720局、ソフトバンクが3786局、KDDIが3680局という、おびただしい数の通信設備が停止。

約1カ月半、携帯電話がつながりにくい地域もあった。避難所には公衆の衛星電話が設置され、多くの人々が列を作った。

あれから10年…2021年2月13日、最大震度6強の地震が東北を襲った。

新美有加アナウンサー:
停電も発生しているもようのため、今後(通信等に)影響が出る可能性があるということです。

一部の地域で携帯電話がつながりにくい状況が発生したが、ほどなく復旧した。

そのカギは、震災を教訓に進められてきた災害対策にあった。

携帯の通信状況を24時間体制で管理

NTTドコモのオペレーションセンターでは24時間365日、携帯電話などの通信状況をチェックしている。

ネットワークに異常があると、 前方のスクリーンに赤色でアラートが表示され、 遠隔ですぐに復旧作業が行われる。

NTTドコモ ネットワーク本部 災害対策室 瀧本恭祥室長:
(震災を受け)バッテリーの強化や基地局の強靱化をしたので、ほぼ影響はなく対応できたと認識しています。

通信各社は、基地局で停電が起きないようにしたほか、複数の伝送路を確保し、通信が途切れにくい仕組みを構築した。

また、避難所や携帯ショップでの無料充電サービス、Wi-Fiの提供などに加え、通信が繋がりにくい場所を示す復旧エリアマップの提供もできるようにした。

船やヘリで通信をサポート 成層圏からも…

さらに、陸地以外からのサポートにも取り組んでいる。ドコモは、基地局を乗せた船を配備し、海岸部での通信復旧に備える。

また、KDDIは船のほかにヘリコプターを使って、離島などでの災害に備えている。

災害の備えは、 はるか成層圏でも。

ソフトバンクは、アメリカの企業と共同で成層圏から通信ネットワークを提供する無人飛行機のシステムを開発し、2023年頃のサービスの提供を目指している。

NTTドコモ ネットワーク本部 災害対策室 瀧本恭祥室長:
今や携帯電話は、お客さまの生活になくてはならない状況になっている。災害が起きたら即復旧させる、通信を確保することが責務だと思っている。

10年前の震災を教訓に、安心を支える取り組みは今後も続く。

(「Live News days」2月26日放送分より)

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