菅首相長男の接待問題で新たな疑惑

午前9時から始まる予定だった2月18日の衆議院予算委員会。しかし開会は遅れに遅れた。

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その原因は、菅首相の長男と総務省幹部をめぐる新たな疑惑だった。

疑惑を報じたのは、18日発売の週刊文春。

菅首相の長男は衛星放送も手掛ける映像事業会社「東北新社」に勤務している。その長男が2020年12月、総務省の幹部4人と会食した際、「BS」や東北新社が出資する「スターチャンネル」など衛星放送に関する発言があったとして、文春オンラインで会話を録音したとする音声を公開したのだ。

衛星放送を所管する総務省と東北新社は利害関係者にあたり、接待は法令違反である可能性が指摘されている。

会食に参加していた総務省の秋本情報流通行政局長は、これまで次のように答弁していた。

総務省 秋本情報流通行政局長:
衛星放送スターチャンネルについて話題になった記憶はございません

また、会食の趣旨については…

総務省 秋本情報流通行政局長:
東北出身者あるいは、親御さまが東北出身者の懇談会という位置付けでございまして…(注:菅首相は秋田県生まれ)

「答弁と音声テープの内容が違う」野党は追及強める

今回の報道内容はこれまでの説明と相反するものだとして、野党は追及を強める構えだ。

立憲民主党 安住国対委員長:
これまで3週間言ってきたことと、音声録音のテープはまったく違うわけですから。単なる東北の出身者の会とか懇親会という話は事実ではないと…

総務省は音声について、秋本局長が音声の一部を自分のものだと認める一方で、衛星放送に関する発言は「記憶にない」とする文書を、衆議院予算委員会の理事会に提出した。

立憲民主党 辻元筆頭理事:
しゃべってる部分の声は認めたけれども、会話の中身は否定すると。全く誠意のない調査結果というか、組織ぐるみでこの秋本氏擁護、そして隠蔽をしようとしてると…

野党側は18日、納得できないとして再調査を求め、予算委員会での質問を取りやめた。与党である公明党も総務省に対し、早急に調査結果を明らかにするよう求めている。

(「イット!」2月18日放送より)