鉛筆の芯で東京スカイツリー
文字を書いたり絵を描いたりする時に使う鉛筆。この鉛筆でさまざまなアートが生み出されるが、いま鉛筆自体がアートになっていると話題になっている。
【新作完成】
— シロイ/鉛筆彫刻人✏ (@shiroi003) February 10, 2021
鉛筆の芯で東京スカイツリーを作りました。 pic.twitter.com/qvfA40shDS
【新作完成】 鉛筆の芯で東京スカイツリーを作りました。
シロイ/鉛筆彫刻人(@shiroi003)さんは、鉛筆の芯を素材に彫刻をしていて、芯を彫って文字やモノなどに“変身”させている。
6年ほど前から鉛筆彫刻を始め、200作品以上を作ってきたというシロイ/鉛筆彫刻人さんの最新作が、この東京スカイツリーなのだ。

鉛筆の木の部分から、真っ直ぐにそびえ立つ東京スカイツリーの姿があり、天望デッキやアンテナ部分、細かい線などが細部にわたって再現されている。

まず気になるのが、一体どのようにしたらここまで細かく彫ることができるのだろうかということだろう。1円玉と比べてみても、芯でできた東京スカイツリーの小ささや線の細かさが分かる。

この投稿には、「芸術品過ぎてもはや感想が出ない」「細かい部分まで本当によく出来ててめちゃくちゃ感動しました」などのコメントが寄せられ、18万超のいいねが付いている(2月16日現在)。
芯で彫刻を作るのはまさに神ワザだが、なぜ今回東京スカイツリーを彫ろうと思ったのか。また、どのようにして彫っていくのだろうか。 シロイ/鉛筆彫刻人さんにお話しを伺った。

諦めかけるも、もしかしたらできるかもしれない
ーーなぜ今回、スカイツリーを彫ろうと思った?
実はずっと前から作りたかった題材でしたが「自分には難しすぎる」と諦めてきたきたんです。ですが少しずつ自分に出来ることが増えてきて「もしかしたら今の自分にはできるかもしれない」と思い今回挑戦し完成させることができました。
ーーどのようにして作っていくの?
こちらのスカイツリー鉛筆ですと、まず芯を木からむき出します。次に輪郭の成形、その後に線彫りで完成です。道具としましては、カッター、デザインナイフ、ヤスリ、針などを使用しております。
ーー完成までどれくらい時間がかかった?
作業時間合計で27時間程です。
ーーこだわった部分や難しかった部分を教えて
こだわった部分は線彫りですね。線がとても重要な作品ですので、欲張らずに1本1本丁寧に彫りました。特に細かな部分の線彫りは線で潰してしまわないよう注意しました。

「鎖」と「日本刀」がお気に入り
ーーなぜ鉛筆の芯の作品作りを始めた?
偶然TVで見た鉛筆彫刻に感動したのがキッカケですね。文字を書いて伝える鉛筆自体を文字にしてしまうアイデアや、折れてしまうものなのに折れないよう作る技術に衝撃を受けたのが始まりですね。
ーー一番お気に入りの作品はどれ?
すごく難しいですね。1番と言われると本当に悩みます。「鎖」でしょうか。1本の鉛筆の真ん中を40個の鎖状にして本来曲がるはずのない鉛筆を曲げた作品です。 あと個人的には「日本刀」が気に入っております。


ーー次に作ってみたい作品は?
次回作とはいかないかもしれませんが、日本の建物についてはもっと作ってみたいですね。スカイツリー同様、「今まで無理と思ってきたもの」にも敢えて挑戦していきたいと思っております。
東京スカイツリーの彫刻を「自分には難しすぎる」と諦めかけるも、挑戦し見事に完成させたシロイ/鉛筆彫刻人さん。今後は日本の建物に挑戦してみたいということで、次回作にも期待したい。
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