コロナ禍での生活が原因で、大人も子どもも“虫歯”が増えているという。

「受診控え」「おうち時間増加」コロナの影響で虫歯増加

2月5日、東京・武蔵野市の歯科医院「桜堤あみの歯科」には、多くの親子連れの姿があった。
その理由は、長引く緊急事態宣言で増えているという“コロナ虫歯”

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この歯科医院が2020年に行ったアンケートによると、コロナ禍での歯科医院への通院を不安に思う人が8割近くいることが明らかに。
いわゆる“受診控え”で悪化する虫歯・歯周病

この日訪れていた、かぐらちゃん(5)も…

かぐらちゃんのママ:
歯磨きするとき痛いみたいで。食べているときは平気って。

かぐらちゃん:
痛くない!

コロナ前は定期的に検診を受けてきたものの、緊急事態宣言をきっかけに受診を控えるようになり、虫歯が進行していた。

桜堤あみの歯科 網野重人理事長:
前歯の虫歯に関しては、そんなに慌てる必要はないんですけど、左下に1本虫歯ができていて、これは治療が必要。

大粒の涙を流しながらもかぐらちゃんは、治療を頑張っていた。

桜堤あみの歯科 網野重人理事長:
初期のタイミングで治療できないと虫歯が進行してしまう。虫歯が進むと、虫歯が進んで治療が複雑になり、治療期間・回数が増えるというようなことは、実際にたくさん起きています。今までの数よりはある。

そして、“おうち時間”の長さも虫歯の要因に・・・

えいし君(7)は生まれて初めての虫歯。

えいしくんのママ:
家にやることがないと食べることにはしっちゃう。お菓子をダラダラ食べ過ぎたり、歯磨きをしなくて虫歯になってしまった。

ーー治療はどうだった?

えいしくん:

痛いっちゃ痛い。

ーー今日はどうだった?

えいしくん:

薬が超まずかった!

マスクが原因で虫歯だけでなく影響が・・・

また、こうした口内環境悪化の原因のひとつが、マスクだと医師は指摘する。

桜堤あみの歯科 網野重人理事長:
マスクして活動されていたりするので、お口の中の乾燥を理由に、虫歯の増加・歯周病の進行が例年に比べて多い

口呼吸によって、口の中が乾燥し唾液が減少すると、ウイルスが増殖しやすくなり、虫歯・歯周病などのリスクが高まるという。

口の乾燥を防ぐために「水を飲む」。さらに、マスクをしているときも「鼻で呼吸をする」ことを心がけることが大切。

そして、何はともあれ、コロナむし歯に発展する前に、歯に違和感があったらすぐに受診するようにしてほしいという。

さらに、影響は虫歯だけじゃない。

桜堤あみの歯科 網野重人理事長:
口をあまり動かさなくなると、口周りの筋肉・舌の動きにも影響が出ます。口周りの筋肉が衰えると口元がゆるくなる。舌の動きが悪くなると歯並びにも影響が出る。

特に子どもは、“マスク生活”で口の運動がなまりがち。3食の食事で、口をよく動かすことが大切だという。

スタジオでは…

佐々木恭子アナウンサー:
マスクは感染予防には大事なんですけど、それによっていろいろ影響が出ていますね。

加藤綾子キャスター:
マスクをしていると肌の部分はちょっとしっとりしているので、口の中が乾燥しているというのは意外でした。

佐々木恭子アナウンサー:
ちょっと飲むのが煩わしくて、水を取らなくなってしまうというのもありそうですね。

パトリック・ハーラン氏:
マスクの負の部分もあるんですけど、僕はコロナで仕事がいっぱい飛んだおかげで、歯医者さんに久しぶりに行けたんですよ。何年も前から怠っていた治療を受けたんですけど、その時、先生は「感染現場じゃないのに風評被害を食らって患者さんが来ない」と文句を言っていました。僕はせっかく歯をきれいにしているのに、マスクしているからみんなに見せられなくて悔しいです。

加藤綾子キャスター:
輝いてますよ。

佐々木恭子アナウンサー:
歯科医に限らず、コロナだからという理由で、がん検診の受診率も減っていたり、少し病院に受診控えする傾向がありますね。

加藤綾子キャスター:
病院も感染対策はしっかりしていると思うので安心して、そして、私たちもしっかりしながら行きたい。あとは見えないことを良いことに怠けないように、大人も気をつけないといけない。

佐々木恭子アナウンサー:
表情筋もたくさん使いましょう。

(「イット!」2月8日放送分より)