大盛り具合はまるで「マンガのごはん」…そのボリュームで地域に愛される街の喫茶店

愛知県東海市の喫茶店「フレンズ」は、超大盛りサービスで人気。店を営む姉弟が「客が喜ぶ顔を見たい」と始めた大盛料理は、地元のソウルフードとして愛されている。

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名古屋から車で約30分、愛知県東海市の喫茶店「フレンズ」。

地元の人を中心に大人気のお店だ。ランチで賑わう店内でお客さんの目の前に現れたのは、ソースが皿からこぼれ落ちそうな、あんかけスパに…

マンガに出てきそうなほど、ごはんが大盛のからあげ定食。

女性客:
大満足。このボリュームで

男性客A:
これ、ちょっとやりすぎちゃったかもしれない。想像超えちゃった

男性客B:
本当に大盛りだわ。噂には聞いていたんですけど、ビックリしました

この店の一番のウリは、そのボリューム。

例えば、人気メニューの「あんかけスパ(からあげ)」(780円)は、210円プラス(990円)で、麺が大盛りに。その重量800グラム。

「カツカレー」(980円)は、160円プラス(1140円)で、ご飯の量が3合になる。

どれも迫力満点だ。

姉「地元の働く人にお腹いっぱい食べてもらいたい」

店は、接客から厨房までこなす店長の出口玲子さんと、調理担当の弟の川口真澄さん。姉と弟で切り盛りしている。

チャーハン大の注文が入った。ご飯の量は1人前で約3合。

1キロを超える重さをものともせず、弟の川口さんは軽やかに鍋を振る。

子供でも食べやすく、塩コショウであっさりとした味つけに。「大盛りチャーハン」(810円)は、家族でシェアもできる人気のメニューだ。

大盛りメニューは他にも。
「大盛りオムライス」(890円)は、卵を2個を使い、3合分のケチャップライスを包む。

食べきれなかったときでも安心。容器がもらえるので、持ち帰りも可能、嬉しいサービスだ。

コスパが良いフレンズのメニューだが、なぜここまで大盛になったのか。

フレンズのある愛知県東海市は、東海地方最大の鉄鋼基地。そこで働くたくさんの人が来店することから、お腹いっぱい食べてほしいと量を増やしてきた。そのサービス精神は口コミで広がり、今では、家族連れや女性客も多くやってくる。

フレンズは約50年前、店長の両親が創業。10年ほど前に高齢の両親に代わって、出口さん姉弟が引き継いだ。

すぐに始めた大盛りサービスを見た両親は、「利益が出るはずがない」と猛反対。それでも、出口さんは大盛りをやめなかった。

店長の出口さん:
どんどんそうなっちゃった。お客さんが食べたい顔をしているからね

調理担当の川口さん:
お客さんが喜んで来てくれるなら。普通の量にして、暇な店よりいいかなって思うんです

「味の決め手」は秘伝の自家製タレ…カリカリでほんのり甘い人気のジューシー唐揚げ

喫茶フレンズの売りは、ボリュームだけではない。
1回で12キロの鶏肉を使うからあげの仕込み。

自家製のしょうゆダレで漬け込むが、その味の決め手は、パンケーキを作るときに使うバターミルクの粉末。

鶏肉がやわらかく衣がカリッと仕上がり、ほんのりミルクの甘い風味も加わって、女性や子供にも食べやすくなるとのこと。

男性客C:
からあげがホントおすすめ。味と量。値段の割に量がめちゃめちゃ多い

また毎日来ても飽きないように、味にもバリエーションを。プレーンだけでなく、「おろしからあげ定食」(880円)や「タルタルからあげ定食」(880円)など8種類。

あんかけスパも、「あんかけスパ(ソーセージ)薄焼きタマゴのせ」(910円)や、「あんかけスパ(とんかつ)」(820円)など9種類をそろえている。そんなフレンズについて常連客は…。

男性客D:
(東海市)名和町のソウルフードはフレンズです。子供のころからお世話になっているから

男性客E:
ここで食べると他で食べにくくなる。ちょっと遠くにいても、ここまで来て食べちゃう

街の人たちから、広く濃く、愛されている。

出口さん:
皆さんに愛されて、楽しく長く、続けていけたらなと。量だけではなく質も頑張って努力して勉強して

味付けの工夫やシェアできることで、女性や家族連れからも人気のフレンズ。まさに街のソウルフードだ。

(東海テレビ)

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