鳥羽水族館の人気者として愛されたラッコの「キラ」が18歳で死にました。水槽前には別れを惜しむファンが集まり、感謝の声が相次ぎました。キラの死によって、国内で飼育されるラッコは「メイ」1頭のみとなり、水族館から人気動物が消えつつある現実が改めて浮き彫りになりました。
■鳥羽水族館のアイドル逝く…別れを惜しむファン続々
「高速バイバイ」や「高速拍手」など可愛らしい仕草で、鳥羽水族館のアイドル的存在として人気を誇っていたメスのラッコ・キラ(18)。

今年8月頃から足腰に不安がみられ、4日、体調不良のため展示が中止されましたが、5日朝に容体が急変。懸命な治療が続けられましたが、5日午前10時40分に、飼育係に見守られ18歳で息を引き取りました。
鳥羽水族館にアラスカから初めてラッコがやってきたのは1983年。2025年にも天皇、皇后両陛下が見学されました。

一緒に暮らす22歳のメスの「メイ」とともに、多くの来館者を楽しませてきたキラ。6日、鳥羽水族館では…。
(リポート)
「ラッコの水槽の前ですが、カーテンで覆われて中が見えない状態となっています」
毎日賑わいを見せていたラッコの水槽にはカーテンが掛けられていましたが、開館早々、多くのファンが水槽の前でキラの死を惜しんでいました。

ファンら:
「見ていると、すごく元気をもらえるので…」
「高校生くらいからなので(ファン歴)8年くらいです。ずっと見ていられる。寝ている時もかわいいし、起きている時もかわいいし。メイちゃんとの時間も、これから大事にしていきたいと思います」
「結構ドジな子で、壁にぶつかったり、メイちゃんに餌を取られたりとかして、その姿も本当に微笑ましくて」

鳥羽水族館では7日から、ラッコのエリアでキラへのメッセージボードを設置するということです。
鳥羽水族館企画広報室長の高林賢介さん:
「『今までありがとう』という声を本当にたくさんいただいていて、もう感謝でしかないなと感じています。1頭になってしまいましたので、メイのケアをまず一生懸命やる。今日も元気に泳いでいましたので、あまり心配はしないでください」
■ラッコはついに1頭だけ…人気者が水族館から消える日
キラがいなくなり、国内で飼育されるラッコは、残されたメイ1頭に。ケアのため、当面展示を中止するということです。

1994年のピーク時には、全国28施設で122頭いたラッコ。しかし、新たに海外から迎えられない理由があります。
高林さん:
「『ワシントン条約』の決まりを含め、いろいろな難しい問題もありますので」
ラッコは、乱獲もあり「絶滅危惧種」に指定され、輸出・輸入が厳しく規制されました。また、ラッコ以外にも…。
高林さん:
「ジュゴンの『セレナ』も、国内ではここでしか見ることができません」

水族館で愛されてきた動物たちが、見られなくなる日も来るかもしれません。
■国内最後の1頭に…ラッコ激減の理由 シャチも繁殖危機に
鳥羽水族館のアイドルだったラッコのキラが天国に行き、国内で飼育されているラッコは、残された22歳のメイ1頭になりました。
ラッコは、1994年には国内の28施設に122頭もいましたが、なぜ国内の施設からラッコがこれほどにまで減ったのでしょうか。

それは、絶滅の恐れがある動物を守る「ワシントン条約」があったからです。
ラッコは毛皮を求めて乱獲され、数が激減した時代もあり、「絶滅危惧種」に指定され、輸入が厳しく規制されています。
また、飼育されているラッコの繁殖が難しいこともあります。

ラッコの他に、ジュゴンも鳥羽水族館の1頭だけとなりました。
水族館の人気者・シャチもワシントン条約で輸出入が規制されていますが、2025年8月、名古屋港水族館のオスのシャチ「アース」が死んだことで、国内3施設で飼育されるシャチはメス6頭になり、繁殖が困難になりました。

