不来方高校と盛岡南高校の統合によって2025年4月に誕生した南昌みらい高校(岩手県矢巾町)。
ボクシング部は現在、男子選手4人、女子選手3人、マネージャー2人の計9人で活動している。
選手のほとんどが高校入学後に競技を始めた初心者だが、互いに切磋琢磨しながら実力を伸ばしてきた。
2年の吉田翔誠部長は「部員は少ないが、面白く明るい雰囲気だ」とチームの特長を表現する。
2026年のインターハイでは3年の山川蒼翔選手がベスト16に進出、県高校総合体育大会では女子が総合優勝を飾るなど、確かな実力を示している。
部員たちは放課後、新校舎の練習場が完成するまでの間、旧盛岡南高校の練習場で活動している。
同部の沼井薫顧問は「毎日、バスで練習場へ移動。(練習場は)43年前に建てられた。初代顧問が一生懸命(練習場に)教訓を残し、歴史をつくってきた。1年数カ月後にできる新練習場に伝統を持っていきたい」と語り、過去の重みと未来への橋渡しに期待を寄せる。
部を牽引する選手たちも多彩な個性を発揮している。
1年生の小野寺義暁選手は、高校入学前からボクシングを続けている。
多彩な技術を備えており、吉田部長も「助言をくれて助かっている」と信頼を寄せる。
自身の強みについて、小野寺選手は「右ストレート」と力強く答えた。
2年生の畠山真莉華選手は、勝負を決め切る強烈なパンチ力を誇る。
入部理由について「部の雰囲気が明るく、入部したいと思った」と話し、チーム全体の快活な気風に惹かれた経緯を明かした。
日々の練習は、シャドーボクシングから始まり、対人での動きのチェック、サンドバッグを用いた筋力と体力の追い込みをする。
1分間のサンドバッグ打ちでは、一発一発を丁寧に打ち込んだ後、最後の10秒間に全力で連打を浴びせる“ラッシュ”。 様々なパンチを全力で打ち続ける。
さらに、パンチを相手に軽く当てる実戦練習“マススパーリング”では、瞬時の判断力や実戦的な対応力を鍛えることができる。
「軽く当てる」とはいえ、リング上の迫力と緊張感は試合さながらだ。
後輩たちの2分間のマススパーリングを見守った3年の関双葉選手は「2人とも上達していた。他の部員の成長も感じる」と話し、「今まで練習してきたことは無駄ではない。練習したことを思い出し、自分ができることを出し切ってほしい」とエールを送った。
新たな校名の下で、南昌みらいの選手たちは伝統を未来へつないでいく。
