福井を代表する冬の味覚「越前がに」の漁が6日に解禁されましたが、悪天候のため2年ぶりに初日の漁が見送られました。
県内で一番多い水揚げ量を誇る越前町を取材すると、初物を期待していた観光客から落胆の声が聞かれました。
「残念…この日のために貯金をしていたのに」
観光客がお目当てにしていたのは福井の冬の味覚を代表する「越前がに」です。
待ちに待った漁の解禁日を迎えましたが―
佐々木拓哉アナウンサー:
「越前町にある大樟漁港です。きょう、越前がにの漁が解禁されましたが、残念ながら漁港に越前がにの姿はありません」
県や越前町漁協によりますと、6日は海上で強風や高波が予想されたため、県内すべての底引き網漁船59隻が解禁日の漁を取りやめました。
初物を目当てに町を訪れた観光客は―
「予約していたが、きのう電話があって船が出ないと」
「用事があってこっちに来たついでに(越前がにを)買おうと思ったのだが…」
「きょうは残念。また休みに来ます」
一方、地元の漁師はやむを得ない判断だったと話します。
幹昌丸・山下義弘さん:
「決断自体は正しかった。命には代えられない。自然現象だから仕方ない。皆は行きたいと思っているけど、いい凪になって出られるようになったら、みんな頑張る」
解禁初日の漁見送りで、町にも影響が。越前町の旅館「越前の宿うおたけ」では、越前がにのシーズンに向け、7月中旬から客の受け入れを進めてきました。
予約状況を見せてもらうと―
「真っ赤なのは、部屋が空いていないということ」(うおたけ・今村真美子さん)
7日、8日はすべての部屋が予約で埋まっていましたが、漁の見送りが決まった5日から、予約客に対してキャンセルや料理プランの変更といった対応を進めています。
(電話で客の声は―)「すごい落胆していた。越前がに食べたくて目掛けてきているので、えーっという感じだった。断った方には本当に申し訳ないが、こればかりは仕方ない」(うおたけ・今村真美子さん)
観光客が越前がにを求めて町に来るシーズン入り。今村さんは「かにシーズンに入ると越前町自体が活気づくので、盛り上げていきたいが、それが後回しになってしまった」と肩を落とします。町も観光客も越前がにを心待ちにしています。
県漁業協同組合連合会によりますと、越前がに漁の今シーズンの初の出港は天候の回復を待って8日以降になりそうです。
