家庭ゴミの回収を巡り、日本各地で指定ごみ袋の値上げなどが相次いでいて、東京23区で有料化の議論にも影響しそうだ。北海道七飯町では、大幅値上げ案が浮上し、住民からは不安の声が上がっている。
指定ごみ袋が品切れに…背景に大幅値上げ案
東京23区でも“家庭ごみ有料化”への議論が加速する中、列島各地では“指定ごみ袋”の値上げなどが相次ぎ、家計を直撃していた。

取材班が向かったのは、北海道の南西部。函館市に隣接する七飯町。
町の中心部にあるスーパーでごみ袋の売り場に案内してもらうと・・・

パッケージアサヅマ七飯店・齋藤敦仁副店長:
こちらに陳列しているのが七飯町のごみ袋です。入荷してもすぐ売り切れる状態が続いています。
町指定のごみ袋は、一部の商品が“品切れ”になっていた。

齋藤敦仁副店長:
こちらが10枚入りですね。
(Q今45Lはない?)今ない状態です。恐らく(町の)説明会の後の皆さん“買いだめ”の影響なのかなと。
“品薄”が続く背景には、町が“指定ごみ袋の値上げ”を検討していることにあった。
町民:
一番大きいのが10枚入りで1000円超えるとかっていう話だったんでちょっと心配です。ごみは必ず出るものなので。
町民:
上がるとは言ってましたけど、ちょっとキツイですね。何でもかんでも上がってるから厳しいところですね、やっぱりね。

10月、七飯町は家庭ごみに関する住民説明会を開催。
七飯町・杉原太町長:
ごみ処理場の有料化によって持続可能な循環社会の構築に努めますので、どうか町民のご理解とご協力をお願い致します。

説明会で町が示した指定ごみ袋の“値上げ案”では・・・現在10枚入りで248円の20リットル袋は、3.4倍の848円に。現在385円の45リットル袋は4.5倍の1735円と、大幅な引き上げ案が示された。
その理由について七飯町は「処理費用の確保に加え、ごみの減量を促したい」などと説明している。
町民:
やっぱりごみ袋は必需品でしょ、なきゃ困るから。
隣接する北斗市のごみ焼却炉が火災で運転停止に
七飯町指定のごみ袋の値上がりが検討される背景には“想定外の事態”が・・・

七飯町のごみ処理を担っているのは隣接する北斗市のごみ処理施設。
そこには異様な光景が・・・
取材班:
焼却炉が燃えて故障した影響で、現在燃えるごみはこちらの埋め立て地に一時保管しているということです。
うず高く積まれた燃えるごみの山。

2026年4月、このごみ処理施設内で火災が発生。
焼却炉が運転を停止した影響で、周辺の10の自治体の燃えるごみの焼却ができなくなってしまった。
取材班:
建物の壁はすすで真っ黒になっています。こちらはコンセントですね、コンセントも溶けています。
施設の修繕費は約100億円。

うち七飯町の負担額は22億円ほどと見込まれている。
さらに、焼却できなくなったごみを処理するため、鉄道などを使い遠く離れた札幌市や苫小牧市の焼却施設にごみを輸送する追加費用も重い負担となっている。

杉原太町長:
苦渋の決断というかですね。今後、町として財政破綻というふうにならないように、そこは責任もって対応していきたい。
家庭ごみの処理をめぐる、苦しい財政状況の中での“指定ごみ袋の値上げ検討”。
とはいえ家計を直撃するだけに、住民からは悲鳴が・・・
町民:
すごく痛いです。仕方ないことなのも分かるけど、ちょっと家計にかなりの響きかなと。

七飯町はごみ袋の値上げは検討段階、とした上でHPで「必要な分をご購入いただき、過度な買いだめはお控えください」などと呼びかけています。
東京23区でも進む「家庭ゴミ有料化」の議論
こうした中、現在、家庭ごみを“無料”で回収している東京23区でも有料化への動きが・・・。

小池都知事:
多摩地域、ほとんどの市や町では既に家庭ゴミの有料化は導入がされているので、「区はまだだったのですか」という声がむしろ多い。
4月には、練馬区の前川前区長が「有料化に賛成だ」との見解を示すなど、23区のうち18の区でごみ有料化が検討課題としてあげられている。

東京都がごみを捨てられる最終処分場の容量は50年から60年後には限界に達する見込み。
23区での有料化をめぐる議論がこれまで以上に進むことになりそうだ。
(「イット!」10月27日放送より)

