観光客でにぎわう大阪市で、ゴミ処理施設がパンク寸前の状況だ。複数の工場の稼働力不足と宿泊客増加による事業系ごみの増加が重なり、処理が追いつかない事態となっている。

観光客増加の一方、ゴミ処理施設はパンク寸前

夏の観光シーズン真っ只中で、熱気があふれる観光地。

大阪の人気スポットには、ポーズをとって写真撮影をする観光客もいた。

大阪・道頓堀にも多くの観光客や海外からの旅行者の姿
大阪・道頓堀にも多くの観光客や海外からの旅行者の姿
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取材班:
道頓堀に来ています。ご覧ください、観光客や海外からの旅行者たちでにぎわっています。

 商店街も、人、人、人で埋め尽くされていた。

賑わいを見せる一方、大阪市では今、ゴミの危機とも言える事態に直面している。

大阪広域環境施設組合 平野工場  成瀬新吾工場長:
ほぼ満杯の状態ですね。あの、100%以上ということで、はい。ピットの容量よりもいっぱいです。100数%ぐらいですね 。

パンク寸前の状態になっているのは、大阪市にあるゴミの焼却施設、平野工場。

ゴミを貯めるピットには、ゴミが山のように積まれていた。

通常時よりも何倍ものゴミが溜まっていて、深刻な状態になっていることが分かる。

満杯越えのピンチに、大阪市など4つの市のゴミ処理を担う組合はSOSを発信。

HPで「各工場のゴミの貯留場所がほぼ満杯となっており、ごみの処理が追いつかない状況になりつつあります」と状況を訴えた。

複数工場の稼働力不足とインバウンド増加が原因

なぜこのような事態に?

原因の1つは、工場の稼働力不足だ。

周辺の工場は、1つが建て替え工事中で、残る6つの工場でも設備の故障などがあり、どの工場も余裕がなくなったという。

成瀬新吾工場長:
故障した工場の分のゴミがこちらとかいろんな工場に分散されますんで、その影響で現状、あの、ピット状況が悪いという状況になってます。けど今年は特に厳しい状態だなと思ってますね  

過去最多の宿泊者数…事業系ごみが全体の約66%

そして、もう1つの原因が観光客の増加だ。

万博が開催された2025年、大阪府内の宿泊者数は5877万人で過去最多を更新。

 ホテルなどから出される事業系のゴミは家庭ゴミより多く、全体の約66%を占めた。

成瀬新吾工場長:
インバウンドの増加により、ゴミが増えて搬入されています。コロナ明けからブワッと増えたというのもありますし  大阪市では年間約90万トンのゴミが発生しています。

市民からは観光客に負担を求める声も

取材班:
見てください。戻ってきたゴミ収集車でズラーっと行列ができています 。

平野工場の前に行列ができるゴミ収集車
平野工場の前に行列ができるゴミ収集車

パンク寸前の工場には続々とゴミが運び込まれている。

ゴミ処理を担う組合は、ゴミの減量やリサイクルの推進を呼びかけている。

こうした状況に大阪市民は「捨てる物を少なくして使える物は長く使う」 「ごみの税金取ったらええのちゃうかなって思います」「宿泊税を増やすとか観光客の方にもちゃんとその行政のお金払ってもらうみたいな」などと話した。

 一方で、観光客や市外の人は「金とられるのは嫌ですね、ごみで。もっと燃やすのを頑張ってください」などと話した。  

大阪市は他の自治体にゴミ処理の協力要請

ゴミ処理問題は全国的な課題にもなっている。

東京都では最終処分場が約50年で満杯になるとされ、「家庭ごみ有料化」の検討も進んでいる。

大阪市は現在、府内の他の自治体にもゴミ処理への協力を要請し、処理体制の維持に全力を挙げている。
(「イット!」7月29日放送より)