鄙びた温泉街、迷路のような路地、静かにたたずむ木造駅舎…。
一度も来たことはないのに、なぜか懐かしく心惹かれる。
そんな、郷愁溢れる風景を求めて旅する「一人旅研究会」こと栗原悠人さん。
栗原さんが全国各地でカメラに収めた心揺さぶるシーンをお届けする。
写真・文=栗原悠人
昭和の街角でよく見かけたたばこ屋さん。今や、現役で営業しているところはほとんどなくなった。
ただ、町歩きをしていると、今もその名残を見かけることがある。
風雨に晒されて色褪せた「たばこ」や「TOBACCO」の文字を見ては、往時に、店先で交わされていた何気ない会話が聞こえてくる気がする。
たばこは吸わないけれど、そんな光景にひかれるのだろう。
つい足を止めて、記録に残したくなってしまう。
街角で
■愛媛県内子町(うちこちょう)
商店が並ぶ通りの角にて。たばこが並べられていたであろうガラスケースには、可愛らしい置物が並んでいる。
■広島県・旧安野駅前
平成15年(2003)に廃止された可部線・安野駅の駅前。看板と公衆電話が残り、列車を待つ人々の姿が浮かんでくる。
■高知県・土佐大正駅付近
予土線の土佐大正駅からほど近くにある昔の商店。破れた軒先テントにさみしさを覚えた。
■千葉県・佐瀬商店
横芝光町で出会った昭和の面影濃い商店。ガラス棚にびっしりとたばこの箱が並んでおり、思わず足が止まった。

