完成後12年にわたり使われてこなかった、中国と北朝鮮を結ぶ“開かずの橋”が開通しました。
北朝鮮と境界を接する中国・遼寧省の丹東。
“北朝鮮を間近に望む観光地”として連日多くの観光客が訪れる人気スポットで15日、大きな出来事がありました。
広場に集まった人の視線の先にあるのは、丹東と北朝鮮の新義州(シニジュ)を結ぶ、全長約3kmの道路橋「新鴨緑江大橋」です。
橋の上では開通式が行われ、それぞれの旗を掲げたトラックが往来。
北朝鮮側の門にも、旗が掲げられていました。
物流拡大などを目的に、2014年に完成したこの橋。
ただ、中国との関係が悪化していた北朝鮮が、税関の建設を先延ばしするなどして完成から12年、一度も本格的に使用されることはありませんでした。
時間がたったせいか、所々壁の塗装がはげたような、ひび割れのあとも確認できます。
長い歳月をかけ、ようやく開通した“開かずの橋”。
背景には、中朝関係の改善があります。
中国と北朝鮮は、2025年9月と2026年6月に相次いで首脳会談を実施。
北朝鮮を訪れた習近平国家主席の歓迎式典では、「朝中親善は永遠」というスローガンも掲げられました。
その動きに呼応するように9月、橋ではこれまでとは異なる光景が見られました。
橋はまだ開通していませんが、車が走っている様子が確認できます。
開通に向けての準備なのか、門の奥ではクレーン車が動いています。
整備が遅れていた北朝鮮側に、「旅行者検査所」などと書かれた施設が確認できたほか、大きな荷物を担いで運ぶ北朝鮮の兵士とみられる姿も。
こうした変化は、中国側でも起きていました。
店員:
これは全部、北朝鮮の商品です。今年は商品が入ってくる量が比較的多いですね。
丹東にある店では2026年に入り、“北朝鮮の商品”が増えてきているといい、店員も「私は大橋の近くに家を買ったんです。大橋が開通したら住宅価格も上がってくれればいいなと思っています」などと話し、橋の開通に期待を寄せていました。
中国と北朝鮮の関係改善を背景に開通した「新鴨緑江大橋」。
経済面でも、架け橋になれるか注目されています。
