神通川流域で発生した、「イタイイタイ病」について伝える富山市婦中町の清流会館の資料展示室が30年ぶりにリニューアルされ、裁判で勝訴を勝ち取った原告団のたすきや横断幕などおよそ1000点の資料が展示されるようになりました。
このリニューアルは、今年がイタイイタイ病対策協議会が結成されて60周年、活動拠点となる清流会館が建設されて50周年となるのに合わせ行われました。
7日は報道関係者への事前公開が行われ、イタイイタイ病対策協議会の関係者が新しくなった展示室を案内しました。
イタイイタイ病の歴史と教訓を伝える展示室には、これまでのパネル展示に加え、当時の様子を伝える実物資料を中心におよそ1000点の資料が展示されています。
イタイイタイ病は富山市を流れる神通川上流の旧三井金属鉱業・神岡鉱業所の排水に含まれていた重金属・カドミウムなどが原因となった公害病です。
農業や日常生活に川の水を使っていた流域の住民たちがカドミウムを体内に取り込み、腎臓障害を発症し、1968年、被害住民が損害賠償を求めて富山地方裁判所に提訴しました。
4年後の控訴審で原告側の完全勝訴が確定し、患者救済と再発防止のための活動拠点として、清流会館が開館しました。
イタイイタイ病の歴史と教訓を伝える展示品の中には、住民運動などで使われた横断幕やたすき、裁判当時のチラシや看板のほか住民が発行した新聞や弁護団のニュースなどが並び、当時の熱気を直に伝えています。
*イタイイタイ病対策協議会 江添良作会長
「現在もう一度見ていただきたいという熱い思いも込めて。富山県内、日本、世界にイタイイタイ病の悲惨な(経験の)中から勝ち取った教訓を後世に伝えていきたい」
展示されている資料にはQRコードが設けられスマホで読み取ると映像資料も見ることもできます。
「イタイイタイ病資料展示室」は今月10日に一般公開されます。
