コメの価格が下がる中、生産者は複雑な思いを抱えている。しかし消費者は、長引く物価高の中で“安いコメ”を求める傾向にある。週末に仕入れ値を下回る価格で2025年産のコメの特売を行ったスーパーを取材した。
食肉の卸が運営する「週末びっくり市」。
安くて新鮮な“精肉”を目当てに客が訪れる人気の店だが、この週末の主役はコメ。
新米の「はえぬき」が5キロ2895円で並ぶ中、2025年産の「つや姫」が5キロ2679円、雪若丸は山形北店のLINE会員に限り2463円。
どちらも仕入れ値を下回る特売価格。
(野川食肉食品センター・瓜生桂介部長)
「新米を売るにあたり7年度産米が少し残っていて『どうにかしないといけない』と。(Q.仕入れ価格よりかなり安い?)正直きつい部分はあるが、お客にびっくりしてもらえたら」
新米の「はえぬき」と2025年産の「つや姫」「雪若丸」、どれが一番売れるのだろう?
午前9時、開店と同時に多くの客がコメ売り場に足を運び、次々にカートに乗せていった。
(買い物客)
「安い。5キロで安いから買った。新米より値段下がっている」
「価格重視で普段考えている。特売は非常に助かる」
列ができていたのは2025年産のブランド米。
(買い物客)
「安いから買った。やっぱりつや姫が1番おいしい」
「去年のコメならまだ大丈夫かと。きょうは雪若丸」
「いつもはつや姫。特売で安かったので雪若丸にしようと」
中でも飛ぶように売れていたのは最も安い「雪若丸」。
一方で、「雪若丸」と比べると400円近く高い「はえぬき」の新米を購入する客は少なく、物価高が続くなか価格で選ぶケースが多かったよう。
(買い物客)
「新米は高くて買っていない。まだ手が出しづらい、いろいろ物価も上がっている」
「物価も上がってきているので、少しでも安くておいしいコメがほしいと日ごろ思っていた。いいタイミングだと思い買いに来た」
この店で4日、1日で販売した数は「雪若丸」400袋、「つや姫」200袋あまり、そして「はえぬき」は100袋に満たなかった。
難しい在庫の管理が強いられる中、コメをめぐる販売店の努力はまだまだ続きそう。
(野川食肉食品センター・瓜生桂介部長)
「正直きついが喜んでもらえるし、去年産の在庫をなくしておいしい新米を選んでほしい」
消費者の目線から見るとコメが安いのはうれしいが、生産者の目線だと安すぎると再生産できなくなる。
流通も含め非常に難しい問題。
一体どの価格がふさわしいのか、コメの問題には引き続き注目して考えていかなければいけない。
