九州大学の大学院生が専門分野の枠組みを超えて災害と自然の恵みを見つめなおそうと16日、雲仙普賢岳の噴火被災地を巡りました。
南島原市の旧大野木場小学校など噴火災害の被災地を訪れたのは、九州大学都市共生デザインセミナーの大学院生15人です。
それぞれ都市計画や建築、心理学などが専攻で、専門分野を超えた「学際的な視点」で安全・安心、快適で使いやすい都市づくりについて考えています。
九州大学の大学院生(心理学専攻)
「熊本県出身10年前は熊本で被災して」
「災害を他人事とは思えないのでこれから生かしていきたい」
学生たちは、雲仙岳災害記念館の杉本伸一館長の案内で、今も残されている被災車両や小学校の校舎などを回りました。
およそ35年という時間が経ち、消防団員や警察官、報道関係者、それにタクシー運転手が乗っていた車は朽ちています。
九州大学の大学院生(建築学専攻)
「雨どいのところ30センチぐらいまで(家屋が)土に埋まっていたり、でっかい石が転がっているとかそんなのをリアルを知ることができて」
水無川と導流堤に挟まれた三角地帯は平均で6メートルかさ上げされていて、杉本館長は住民が中心となって町を再生させた事業として紹介しました。
杉本伸一館長
「ここも土石流で埋まってしまいました。埋まったんだけれども水はそのまま出ていた。地域の人が昔から使われていた水ですからどうか復旧してほしいということでもう一回掘り起こした」
町並みは変わりましたが、住民たちが保存を求めた湧水は今も砂防施設の中にあり、訪れた人たちに親しまれています。
九州大学の大学院生(建築学専攻)
「何を保存するのか、何を今の時代に変えていくのか、一つの指標として今回の研修は役に立っていると思う」
住民の声を聞きながら復興が進められた島原に教訓として残された災害の爪痕。
学生たちにとって興味深い学びの場となったようです。
