福島第一原子力発電所では9月18日午後0時9分、2026年度5回目(通算23回目)の処理水の海洋放出が完了した。8月31日に開始された今回の放出では19日間で7,863t(タンク約8基分)の処理水が海水で薄められて海に放出された。
福島第一原発1号機から3号機の原子炉の中には、事故で溶け落ちた核燃料が固まった“燃料デブリ”が存在する。“処理水”はこの燃料デブリなどに地下水や雨水などが触れることで発生する“汚染水”から大部分の放射性物質を取り除いたもの。海洋放出は2023年8月に開始され、今回の放出分も合わせて約18万t(タンク約180基分)の処理水が放出された。
これまでに周辺の海域で基準を超える放射性物質が検出されるなどの大きな問題は発生していない。
処理水の放出は、敷地を圧迫する1000基あまりのタンクを減らし、廃炉のためのスペースをあけることが大きな目的のひとつとなっている。9月3日時点で、処理水等の貯蔵量は放出開始前から約8%減少している。貯蔵されている水の中には処理水放出の基準を満たす前の“処理途上水”も含まれている。
処理水放出によりカラになった溶接型タンクの解体をめぐっては、2025年2月に初めて「J9エリア」と呼ばれるタンク12基分の場所の解体に着手し、9月に完了。2026年1月には、“処理途上水”が保管されていた「J8エリア」のタンク解体に着手。これらは3号機の燃料デブリ取出し関連施設の建設場所として計画されているという。
国と東京電力が掲げる第一原発の廃炉完了は2051年。
タンク内のトリチウムがゼロになるのも2051年とされている。
