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「絶対眠れなくなります」と書店員が断言 金沢の書店員が選ぶ秋の夜に読みたい本

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日が暮れると風が心地よく感じられるようになり、夜が長くなるこれからの季節。自分のペースでゆったりと読書を楽しむのも良いものだ。石川県で約80万冊の書籍を取り揃える「金沢ビーンズ」で、店員におすすめの本を聞いた。「絶対眠れなくなります」と断言されたミステリーから、美術の世界に深く浸れる世界的な名著、地元出身の主人公がつむぐ心温まるコミックまで。あなたの秋の夜を豊かにする一冊が見つかるかもしれない。

秋の夜長に読書はいかが?書店員が選ぶ「絶対眠れなくなる」一冊も

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約80万冊という圧倒的な蔵書数を誇る金沢市の「金沢ビーンズ」。いつ来ても本に囲まれる空間はワクワクする。早速、秋の夜にぴったりの本を教えてもらおうとしたところ、まず目に飛び込んできたのは『金沢怪談』という一冊だった。

これは石川県在住の作家、営業のKさんによる最新刊だという。夜の兼六園や片町の幽霊ビルなど、地元民には馴染み深い場所が舞台となっており、金沢だけでなく石川県各地を徹底取材して作られた怪談集だ。書店によってはオリジナルのペーパーが付くというのも、コレクター心をくすぐる。

さて、本題の「秋の夜に読みたい本」として書店員がまず推薦してくれたのは、辻村深月さんの『ファイア・ドーム』だ。ある少年の行方不明事件をきっかけに、20年前の殺人事件の真相へと繋がっていく壮大なミステリーで、「誰もが口にする噂の正体」が1つのテーマとなっている。タイトルの「ファイア・ドーム」とは、スノードームの雪の代わりに火の粉が舞うイメージだという。街全体が噂の炎に包まれて赤く燃えている、そんな情景を思い浮かべながら読むと、より一層の臨場感が味わえるそうだ。秋の夜、少し夜更かししたいなという時にぴったりの一冊だが、店員は「もう絶対眠れなくなります」と笑う。燃えるようなデザインが施された限定スリーブ付きの上下巻セットもおすすめだという。

芸術の秋に…世界で一番読まれている美術史本

次に紹介されたのは、芸術の秋にもぴったりの名著、ゴンブリッチの『美術の物語』だ。世界で800万部を突破し、「世界一読まれている美術史の本」として知られている。美術史と聞くと少し身構えてしまうかもしれないが、この本は半分が写真で構成されており、難しい専門用語も使われていないため、美術にあまり馴染みがない人でも非常に分かりやすく読むことができる。

その読みやすさから、店員は「もしこれを全部読んでしまったら美術マスターになれます。ぜひみんなに知識をひけらかしてください」とユーモアを交えて薦める。ゴッホの「夜のカフェテラス」が描かれた限定カバーも印象的で、この一冊を手にすれば、美術館を訪れるのがさらに楽しくなることは間違いないだろう。知識を深め、感性を磨く。そんな知的な秋の夜を過ごしたい人にはうってつけの一冊だ。

地元が舞台の漫画でほっこり癒やしの夜を

最後はコミックコーナーへ。担当の宮本さんが紹介してくれたのは『スキップとローファー』だ。主人公は石川県珠洲市出身の岩倉美津未(みつみ)。地元の小さな中学校から、東京の進学校へ進学するところから物語は始まる。

この漫画の魅力は、何と言ってもキャラクターにあるという。特に主人公のみつみは、とても良い子で真面目で一生懸命な一方、少しドジで天然なところがある。そんな彼女が、周りの人々との関わりの中で少しずつ成長していく姿がとても魅力的だ。

担当の宮本さんが一番お気に入りの場面として挙げたのは、みつみが東京の友達を故郷の珠洲市に連れてきてお泊まりするシーンだという。地元が舞台ということもあり、感情移入しながら楽しめる。「夜に癒されたい、ほっこりしたいという時に読みたいコミックです」という言葉通り、優しい気持ちで眠りにつきたい夜に最適な作品だろう。

3代で読み継ぐ名作から台湾旅エッセイまで

石川テレビのスタジオでも、出演者それぞれがおすすめの本を持ち寄った。北陸学院大学の村井万寿夫教授が紹介したのは、宮沢賢治の『注文の多い料理店』。この本には『どんぐりと山猫』なども収録されており、村井さんが購入したのは1980年だという。自身が小学5年生の時に教師に勧められて以来、自分の子どもたちに読み聞かせ、今では孫に読むように勧めているという、まさに3代にわたって読み継がれている一冊だ。「人間が動物に食べられるという想定」という少し怖いイメージを思い出しながら、もう一度読み返したくなる魅力がある。

一方、沼本若菜アナウンサーが持ってきたのは『台湾はおばちゃんで回ってる』というエッセイ。可愛らしい表紙に惹かれて手に取ったというこの本は、台湾での生活が綴られている。沼本さんは高校生の時に1年間台湾に留学した経験があり、本を読んでいると「現地の人の性格だったり雰囲気だったり、リアルな“あるある”が蘇ってきて懐かしくなった」と語る。これから台湾へ旅行したい人には旅の参考書として、台湾が好きな人には秋の夜長に旅の思い出に浸る供として楽しめる一冊だ。

手元にお気に入りの一冊があるだけで、夜の時間はぐっと豊かになる。今回紹介された本の中に気になるものがあった方は、ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。ちなみに、MCの末長里珠さんは『金沢怪談』を購入し、この秋を楽しむそうだ。

(石川テレビ・9月10日放送)

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