震度6強の揺れに襲われた八代市の児童養護施設の子どもたちが8月、地震からの復興を願う壁画を制作しました。
壁画制作を企画した俳優の斎藤 工さんも参加し、子どもたちの様子を見守りました。
この日、八代市の児童養護施設『八代ナザレ園』の設置されたのは、縦90センチ横5メートル50センチの地震からの復興を願い、描かれた壁画です。
壁画の制作は、被災地とナザレ園で支援を続ける認定NPO法人カタリバと俳優の斎藤工さんが企画しました。
制作は8月23日に八代市立昭和小学校で行われ、斎藤さんも参加しました
【俳優 斎藤工さん】
「〈被災地〉と呼ばれる場所に行ってきましたが、支援のあとの日常に何を残せるか、お守りみたいなシンボルが形となったらいいなといつも思っています」
今回、被災地と斎藤さんを結びつけたのはナザレ園の施設のシャワーでした。
熊本地震直後、ナザレ園は施設の井戸水が使えたことから、地域に浴室を開放してきました。約1カ月間でのべ1万3000人がシャワーを利用し、汗と疲れを洗い流しました。
園の大人たちが被災した地域のために24時間体制で走り回る中、児童養護施設という特性上、子どもたちは夏休みの間、ほとんどの時間を部屋の中で過ごしてきました。壁画はそんな大人たちと子供たちのこの夏の足跡とこれからの熊本への願いを形にしようと制作されました。
壁画の制作には、下絵を担当した佐賀県出身の壁画アーティスト・ミヤザキケンスケさんが中心となり、ナザレ園の3歳から高校生までの子どもたち20人も加わりました。
子どもたちが描いたのは、地震で被害を受けた日本製紙八代工場の3本の煙突や中止になった花火大会。そして、白鷺(しらさぎ)が天高く飛んだ後に、星のかけらがシャワーのように人々に降り注ぐ姿。
色鮮やかに仕上がった作品からは、地震が残した爪痕だけでなく、制作に携わった人たちの前に進む思いが伝わってきます。
【参加した子ども】
「いろいろな人と協力して、一緒に絵が描けたことが楽しかったです。地震の時でも地域の人とハッピーなことをシェアしたので、ハッピーな絵を描きました」
【参加した子ども】
「みんなの笑顔が輝くようなきれいな空を描きました。とても大変だったけれど、これ以上ない夏休みの一番の思い出になりました。(シャワーの開放も)地域の人のためならいいことと思っていて、自分にとっても、地域の人に協力できるのはとてもありがたいと思いました」
【斎藤 工さん】
「この夏、24時間態勢で対応していた大人たちの奮闘を子どもたちにも理解してもらう象徴になりました。園で生活する大人と子どものエネルギーになることを願っています」
地震の記憶と被災地に全国から寄せられた思いのシンボルとして完成した壁画。八代ナザレ園とともに、熊本の復興を見守ります。
