全国的にクマの出没がピークとなる10月を控える中、専門家は「クマの主食であるドングリをつける木がおそらく軒並み不作」で、ことしは特に警戒が必要だと専門家は指摘する。
6月に初めてクマの生息が確認された神戸市をはじめ、関西各地で進むクマ対策を取材した。
■10月がクマ出没のピーク さらなる警戒を
先週、京都府舞鶴市の住宅の軒下にツキノワグマが出没した。
自治体の判断で猟銃などが使用できる「緊急銃猟」により2頭が殺処分され、現場は一時騒然。
今月に入り、各地で相次ぐクマの目撃情報が寄せられている。
環境省によると昨年度の全国のクマの目撃件数は、10月がおよそ1万6000件と1年を通して最も多く、まさにこれから、さらなる警戒が必要なのだ。

■『クマ対策』のセンサー付きカメラ 神戸市は急ピッチで増設開始
神戸市によると、ことし6月に市内で初めてクマの生息を確認。
これを受け、神戸市は『クマ対策』としてセンサー付きのカメラ200台の増設を始めた。
この秋には、あわせて500台での監視が可能になる。
撮影された映像は、市役所で遠隔で確認することができ、野生動物などが画面に映るとAIが判別。
クマやシカなどの場合は、職員のアラートが鳴り映像を確認することができるのだ。
神戸市自然環境課・係長 長谷川仁美さんによると、「ツキノワグマと人が急に接触してしまうという突発的なことを避けるため、できるだけ早めに察知して急な接触を防ぐことを狙っています」ということである。

■ことしはドングリが不作 冬眠前のクマが餌を求めて里へ
冬眠前に餌を求めて里へ下りてくることもある『秋のクマ』。
神戸市でクマ対策を担う専門家はことしは、特に警戒が必要だと指摘する。
神戸市鳥獣対策専門員 吉田洋さん:ことしは、ドングリをつける木がおそらく軒並み不作なので、クマも例年よりは行動圏を広げ、それだけ人との接触が多くなる可能性があると予想してる。

■増加する人的被害 クマ対策の『防護服』が登場
近年増加するクマによる人的被害。
昨年度は過去最多の238人が被害に遭い、13人が亡くなった。
様々な対策が取られる中、新たなアイテムも登場。
刃物を扱う工場などに向けた防護服を作っている京都府八幡市の会社が、クマ対策の『防護服』を開発した。

■カッターの刃も通さない その実力とは
「超高強力ポリエチレン繊維」という強い素材でカッターの刃も全く通しない。
実際のクマでの実験でも表面の生地には穴が開いたものの、裏の生地までは貫通しなかった。
実際に着用した記者は、「見かけ以上に軽くて、関節のあたりもすごく動きやすいです」と感想を語った。
全てのパーツをそろえると24万円ほどかかりますが、自治体や猟友会などから問い合わせが相次いでいるということだ。
これからピークを迎えるクマの出没ですが、関西も例外ではなく注意が必要である。
(関西テレビ放送「newsランナー」2026年9月10日放送)


