原則、開発が禁止される市街化調整区域に獣舎や宿泊施設などを無許可で建て続け、約20年営業していたことが問題となり、2025年9月末に閉園した札幌市南区の民間動物園「ノースサファリサッポロ」。
札幌市市街地整備部開発指導課は2026年3月、運営会社の「サクセス観光」に無許可建築物37棟の完全撤去を命じる行政処分「除却命令」を出しました。期限は10月末までです。
この命令に対し、サクセス観光は6月22日、「約1年で7割以上の建築物を撤去していて、これ以上拡大するおそれはなく、必要性は認められない。強行的処分は不当」として、除却命令の取り消しを求め、行政不服審査請求を申し立てました。請求書では、「動物を安全に移動させるためには、2027年11月末まで時間が必要」と、撤去期限の延長も訴えていました。
都市計画法では、大学教授や弁護士など外部委員7人で構成される「開発審査会」が2か月以内に請求を認めるか否かの最終判断「裁決」を出さなければならないと定められていますが、双方の書面による議論が長期化。9月に入っても裁決が出ていませんでした。
同法の規定で、裁決を出すには、公開の口頭審理を経る必要がありますが、審査会の事務局を務める札幌市市街地整備部総務課は、この口頭審理を9月18日に開くと発表しました。
一般に公開される手続きで、サクセス観光と市・開発指導課の主張を聞き、その後、「却下」「棄却」「認容」のいずれかの裁決を10月2日に出し、双方に書面で通知します。
一方、ノースサファリの園内には8月末時点で、哺乳類151匹、鳥類57匹、爬虫類11匹の計219匹の動物が残っていて、7月末時点から1匹減っていることが分かりました。市によりますと、8月末までの間に、高齢の哺乳類1匹が老衰で死んだということです。
