特集は高校生の挑戦です。長野県・野沢北高校の生徒たちが、風力発電機の製作に取り組んでいます。お手本は、映画になったアフリカの発明少年。失敗を重ねながら、少しずつ前進させています。

撮影者:

「回らない…」

でも風が吹くと…。

先生:

「怖い、怖い」

こちら、手作りの風力発電機。試行錯誤を重ねているのは、野沢北高校の生徒たちです。学校側から連絡をもらい早速、訪ねてみると…。

渡り廊下に大きな風車が設置されていました。風力発電機を手作りしたのは、理数科2年の男子生徒4人。

風車部分は木材でできていて、発電部分には見覚えのある部品が使われていました。

理数科2年・茂木勇佑さん:

「自転車のライトの発電機『ダイナモ』と言うんですけど、それで発電」

仕組みは実にシンプル。まず、風を受けて風車が回転。後ろにあるタイヤが回ると、自転車のライトが点灯するのと同じ原理で電気が作られます。

理数科の課題研究として始めたこの取り組み。生徒たちには、お手本となる少年がいました。

理数科2年・茂木勇佑さん:

「(先生が)風をつかまえた『ウィリアム』の映画をすすめてくれて。それで出てきた風力発電機を再現しようと」

おととし公開された『風をつかまえた少年』。20年近く前の実話をもとに作られた映画です。

干ばつにあえぐ、アフリカのマラウイ。主人公は貧しく、学校に通うのもままならない14歳の少年・ウィリアムです。

ものづくりの好きな彼は、図書館で見つけた雑誌の表紙や自転車のライトからヒントを得て、発電機の製作を思い立ちます。

廃材を集めて発電機を作ったウィリアム少年。電気でポンプを動かし、井戸から水をくみ上げることに成功。地域を救いました。

野沢北 理科・物理担当・畠山啓吾教諭:

「ウィリアム君がやったようなものを生徒に体験させるということだったら、きっとためになるのではないかと思って、私のほうから強引に持ち掛けた。なかなかうまくいかない経験も大事だと思っている」

映画を参考に製作は臨時休校開けの7月から始まりました。軽く回転しやすいということで、最初は段ボールの羽で挑戦しますが…。

段ボールの羽は強度に問題がありました。次に目をつけたのはベニヤ板。しかし、これは板がしなってしまい回転が安定しません。

羽根が土台にぶつかって傷ついてしまいました。その後、羽を取り付ける骨組みを丈夫な竹に変更。長くして、回転を安定させました。

そして今月。

生徒:

「この風でこの回転でこの電流です」

電気の力でようやくおもちゃが動きました。

理数科2年・茂木勇佑さん:

「(Q.失敗は)多かった、羽が飛んだり壊れたり回らなかったりと多々あったので大変だった。日本は裕福で、ホームセンターで素材を買ってきて整っている状態。それでも難しいと思ったので、風力発電をアフリカでやるのはすごいなと」

モノづくりに目覚めた生徒たち。でも微量の発電では、ウィリアム少年には遠く及びません。「もっと大きな風をつかまえよう」と、これから改良を重ねることにしています。

理数科2年・茂木勇佑さん:

「蓄電して災害時などでも電力がつくれるようにするのが目標」

理数科2年・堤優志さん:

「今はまだ40%くらい。(Q.まだ先は長い)こんなんじゃ終われませんね」

(画像:野沢北高校の生徒が製作した「風力発電機」)