インフルエンザが異例の流行期を迎えています。先週、厚生労働省は全国で「流行入りした」と発表しました。去年よりも5週間早く、過去2番目に早さです。インフルエンザといえば冬のイメージですが、なぜ夏にも広がるようになったのか、専門家に聞きました。
感染症が専門の福井大学・酒巻一平教授も、今年の“異例の流行”を実感しています。
「ぽつぽつと救急に患者が来るし、夏にこれだけの人数が出るのは昔に比べて増えている」
県によりますと、県内でのインフルエンザの感染者数は7月下旬から増えはじめ、「流行入り」とまではいかないものの、去年の同じ時期に比べ約1.5倍になっています。
冬のイメージのあるインフルエンザですが、なぜ暑い夏に感染者が出るようになったのでしょうか。
酒巻教授は「南半球は冬なので、現在インフルエンザが流行している。インバウンドで多くの外国人が入ってくるようになりウイルスが持ち込まれている」と冬の南半球から夏の日本に持ち込まれるケースが増えていると指摘します。
そもそも、エアコンを使い締め切った部屋にいることも多く、夏休みやお盆など人の移動が多い時期でもある夏。感染が広がる環境は冬と大きくは変わりません。
さらに気になる点もー
酒巻教授:
「インフルエンザにはA型とB型があり、いま流行っているのはおそらく世界的にA型といわれている。夏にA型にかかっても、冬にB型にかかるということはあるのではないか」
夏と冬、1年に2度、インフルエンザにかかる可能性もあるといいます。
さらに、この時期の流行は予防する上でも難しい側面があります。
「ワクチンは、通常は10月からしか打てないため、夏に向けては現状、打つことができない」(酒巻教授)
去年のワクチンの効果が切れ、新しいワクチンが届いていないこの時期は“無防備な状態”が1カ月あまり続くというわけです。
県内はまだ流行期には入っていませんが、油断せずに手洗いや、換気、マスクの着用など、基本的な感染対策を続けることが大切です。
